豚ワクチン「早期に方向性判断」 農水省、防疫会合で確認 

2019年09月15日 08:27

 埼玉県の養豚場や長野県の畜産試験場で豚(とん)コレラの発生が新たに確認されたことを受け、農林水産省は14日、防疫対策本部の会合を開き、まん延防止のための対応を協議した。飼育する豚へのワクチン接種については、関東地方で初めて感染が確認された事態を重く受け止め、早期に方向性を判断する方針を確かめた。

 豚へのワクチン接種は、農家から実施を求める声が高まっている。農水省は、従来の備蓄ワクチンとともに、接種して抗体ができた豚と感染豚とを検査で区別できる「マーカーワクチン」の使用について検討しており、国としての方針を速やかに決めるという。

 また、ウイルスを媒介するとされる野生イノシシについては、岐阜県を中心とした発生地域を囲むように経口ワクチンをベルト状に散布する対策を打ち出しているが、埼玉県では養豚場周辺で感染イノシシが見つかっていないため、計画通りの範囲で実施する。

 江藤拓農相は「ステージは確実に変わった」と述べ「国民の関心が格段に高まってくる。今、私たちが動かなければならないのは間違いない」と強調した。

 一方、関東地方での豚コレラ発生を受け、吉野毅県養豚協会長は「大変な被害になった。ここまでワクチン接種を拒んできたつけだ。早く決断しないと殺処分が繰り返され、日本の養豚業が壊滅してしまう」と訴え、改めて早期のワクチン接種を国に求めた。


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