器付き飲食品持ち帰りは...軽減税率、線引き複雑

2019年09月25日 07:52

店内には飲食コーナーとは別に、飲食ができそうな休憩スペースもある=土岐市肥田町肥田、道の駅「土岐美濃焼街道どんぶり会館」

店内には飲食コーナーとは別に、飲食ができそうな休憩スペースもある=土岐市肥田町肥田、道の駅「土岐美濃焼街道どんぶり会館」

 消費税増税に併せて導入される軽減税率制度。岐阜県内には美濃焼のつぼや丼を器にして持ち帰り用のプリンや和菓子などを販売する店がある中、飲食品でも器の価格や取り扱い次第で、軽減税率が適用されない場合もある。運用基準の複雑さに、飲食店や宿泊施設の関係者からは「仕組みがシンプルでないから混乱する」と戸惑う声が漏れる。

 「どんぶりソフトクリーム」を1個400円(税込み)で販売するのは土岐市肥田町の道の駅「土岐美濃焼街道どんぶり会館」。美濃焼の丼を器にしたソフトクリームで、食後に丼を持ち帰ることができる。飲食コーナーのメニューだが、持ち帰り(食べ歩き)用に購入することも可能だ。丼は複数から好きな柄を選べる。

 飲食品の持ち帰りには軽減税率が適用されるが、幾つかの条件がある。国税庁の手引きによると、器が飲食品よりも高価だと適用されない。飲食品にそれ以外の品を組み合わせて販売する場合、販売価格が税抜き1万円以下で、商品に占める飲食品部分の価格の割合が3分の2以上になることが条件だ。

 同道の駅では丼を持ち帰らない人に100円を返金しており、ソフトクリームの価格が3分の2以上になると捉えているが、条件はもう一つある。国税庁消費税軽減税率電話相談センターに確認すると、丼の柄を選べる場合は軽減税率が全体に適用されないという。担当者は適用するためには「バニラ味は白い丼、チョコレート味は黒い丼といったようにメニューが固定されている必要がある」と説明する。

 駅長の丹羽正孝さん(68)は「理屈の上ではそうかもしれないが、細かい所の判断は難しい。お客さんとけんかをするわけにもいかないので、税率を一律にしてくれた方がよかった」と話す。

 一方、飲食の場所を巡ってもホテルや旅館などから戸惑いの声が上がる。下呂温泉旅館協同組合によると、客室での扱いが複雑という。館内のレストランや飲食コーナー、客室に届けるルームサービスは消費税率10%だが、売店などで購入して客室に持ち帰ると8%になる。ただ、ホテルや旅館と売店との契約内容次第では8%にならない場合もある。組合関係者は「シンプルではないから混乱する。税務署員が現場でセーフかアウトかを判定してくれたら」と皮肉交じりに話す。


カテゴリ: 社会