私立高無償化を周知 就学支援金拡充

2019年10月22日 07:47

教育理念や進学実績などを説明する東濃地域の私立3高校の担当者=多治見市東町、セラミックパークMINO

教育理念や進学実績などを説明する東濃地域の私立3高校の担当者=多治見市東町、セラミックパークMINO

 私立高校に通う生徒への国の就学支援金制度が見直され、来年度から世帯年収が約590万円未満の生徒は、支援金の上限額が大幅に引き上げられて授業料が実質無償化になる。この措置を好材料と捉えた中京学院大中京高校(岐阜県瑞浪市)、麗澤瑞浪高校(同)、多治見西高校(多治見市)の東濃地域の私立高校3校が今月上旬、初の合同説明会を同市東町のセラミックパークMINOで開催。高校受験を控える中学3年生や保護者に、支援金制度や各校の特徴をPRした。

 中京高校の和田尚校長らによると、同じ圏域の私立高校が合同説明会を開く例は県内でこれまでにないという。制度の拡充によって受験生の進路選択の幅が広がるタイミングに合わせ、私立高校の魅力を発信して生徒の確保を図る目的で説明会を企画。東濃5市の中学校を通して開催を伝えるチラシを配布し、中学3年生と保護者計100人以上が集まった。

 麗澤瑞浪高校の藤田知則教頭が制度の概要を説明。「経済的理由で私立を諦めるケースが少なくなり教育機会の均等化が図れる」と述べつつ、「授業料に相当する金額のみが無償化される。入学金や施設利用料といった費用はかかるので注意してほしい」と助言した。3校の入試担当者が教育理念や進路実績などの質問に答えるコーナーもあり、参加者は各校の取り組みに理解を深めた。

 多治見西高校の鈴木康博校長は制度の拡充を「公立と私立の授業料の格差是正につながるのでありがたい」と歓迎する。

 一方、公立中学校の立場からは冷静な意見も聞かれた。泉中学校(土岐市)の本多直也校長は「学校は家庭の世帯年収まで把握していないので、無償化に該当する生徒がどれだけいるか分からない」と話す。「3年生が調査に進学希望先として答えた公立高校と私立高校の割合は、例年と大きな変化は見られない」と述べ、制度の周知が進んでいないことを一因に挙げた。

 県私学振興・青少年課は取材に「県民への周知を今後行う」と方針を示した。


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