東海環状道全通、経済効果27兆円

2019年11月06日 08:10

 三菱UFJリサーチ&コンサルティングは5日、西回りルートの整備による東海環状自動車道の全線開通で全国に波及する製造業と観光における経済効果が、開通後50年間で約27兆円、このうち岐阜、愛知、三重の3県の沿線地域で約14兆3千億円に上るとの分析結果を発表した。産業面では製造業だけでなく、研究開発や情報サービス、広告業といった関連業種への効果の広がりが見込めるとしたほか、企業間や観光面で岐阜、三重両県の新たな広域連携が期待できると見通した。

 2005年の同自動車道東回りルート美濃関ジャンクション(JCT)―豊田東JCT間の開通を機に、周辺地域では工業団地が26カ所完成するなど新たな企業立地に伴う雇用促進や生産性向上がみられ、観光面でも東海北陸地方を縦断する「昇龍道」を中心とした観光客の増加といった効果がある。分析では製造品出荷額や観光入り込み客数に関して東回り区間が整備されなかった状況と現状の数値との差から推計し、全線開通で3県の沿線地域に製造業で年間3179億円、観光面で年間72億円の効果が見込めると割り出した。

 国土交通省中部地方整備局によると、同自動車道は大野神戸インターチェンジ(IC)―大垣西IC間が12月14日に開通予定、関広見ICとの間をつなぐ山県ICが本年度中に開通する見通しで、総延長の約7割の整備が完了する。宮下光宏主任研究員は「開通効果を最大限に発揮させることが何より重要になる。都市圏が一体となって人や物を呼び込む取り組みに期待したい」と話した。


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