陶磁器に透明QRコード デザイン阻害せず偽物判別

2019年11月15日 08:48

ブラックライトを当ててQRコードを浮かび上がらせたマグカップ。当てていないと見えないため(右)、デザインを阻害することがない

ブラックライトを当ててQRコードを浮かび上がらせたマグカップ。当てていないと見えないため(右)、デザインを阻害することがない

 陶磁器の転写印刷などを手掛ける高根シルク(岐阜県多治見市)と県セラミックス研究所(同)などの研究グループが、ブラックライトを照射すると模様が浮かび上がるフィルム状の転写紙を新たに開発した。陶磁器などに焼き付けることができるため、正規品の判定などへの活用を見込んでいる。

 交通標識などに用いる蓄光材の特性を応用した4層式の転写紙で、陶磁器への転写の際に約800度で焼成しても蓄光性能を失わない特徴がある。通常光の下では透明なため、陶磁器本来のデザインを阻害せずにQRコードや生産情報を転写することができる。約1センチ四方のQRコードの転写にかかるコストは30円前後だという。

 中小企業庁の「戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)」の補助を受けた研究で、陶磁器の製造や販売を手掛ける山加商店(土岐市)、工学院大学(東京都)と2016年から開発を進めてきた。山加商店が、来年2月から販売をスタートさせる。特許は出願中。

 県庁で14日、関係者がマグカップなどを披露した。高根シルクの大澤大二社長は「開発した自分たちでも考えつかないような活用法もあるはず。使用範囲の拡大に期待したい」と話していた。


カテゴリ: 経済