親子2代「光栄」 大嘗祭に干しシイタケ

2019年11月15日 08:33

菊の御紋入りの盃を持つ藤井安郎さん(前列左)を囲む藤井昌弘さん(同右)と組合員たち=加茂郡白川町黒川

菊の御紋入りの盃を持つ藤井安郎さん(前列左)を囲む藤井昌弘さん(同右)と組合員たち=加茂郡白川町黒川

 岐阜県加茂郡白川町黒川の黒川椎茸組合は、大嘗祭(だいじょうさい)に干しシイタケ20枚を納めた。同組合は1990年に執り行われた平成の大嘗祭でも品物を納めており、組合長で祖父の代から約70年続くシイタケ農家の藤井昌弘さん(56)と父の安郎さん(86)は親子2代で皇室の重要祭祀(さいし)に携わった。安郎さんは「2代続けて品物を送れるのは光栄なこと」と笑顔を見せ、昌弘さんも「夢にも思わずびっくりだった。黒川のシイタケが認められたと思うととてもうれしい」と喜びの表情を見せていた。

 同組合は1949年の設立で組合員は10人。寒暖差が大きい気候を生かした栽培で、香りや肉の厚さが特長という。昌弘さんは「気候条件が合っており、大きく育つ。乾燥させても大きくて厚いのが売り」と話す。

 90年の大嘗祭では初めて干しシイタケが組合から献上され、現在の上皇さまから菊の御紋が入った杯を贈られている。安郎さんは「白い手袋を付けて丁寧に運んだのを覚えている」と当時を振り返る。

 今回、東濃桧で作った特製の箱を仕立て、厳選した干しシイタケを収めた。組合を代表し皇居に届けた昌弘さんは凜(りん)とした雰囲気に「身が引き締まる思いだった」と振り返る。

 最近はシイタケの原木の高騰に悩まされているが、都会から移り住んだ新規就農者が組合に加わるなど活気が戻りつつあるという。昌弘さんは「ニュースなどで大嘗祭を見守りたい。黒川のシイタケを広く知ってもらえればなにより」と話していた。


カテゴリ: くらし・文化 社会