白亜紀花こう岩に超臨界流体の痕 瑞浪市で世界初発見

2019年11月21日 08:29

光学顕微鏡で見た超臨界流体の痕跡(日本原子力研究開発機構東濃地科学センター提供)

光学顕微鏡で見た超臨界流体の痕跡(日本原子力研究開発機構東濃地科学センター提供)

 日本原子力研究開発機構と東北大は、同機構東濃地科学センター(岐阜県土岐市)と同大の共同調査により、世界で初めて白亜紀の花こう岩に超臨界流体の痕跡を発見したと発表した。地下水の流路形成の解明につながる成果といい、地層環境解析技術の高度化、トンネルといった地下構造物を造る時に発生する湧き水対策への貢献が期待される。

 超臨界流体は水よりも気体に近い性質を持つ高温の流体。同機構によると、これまでの調査では、断層運動によってできた岩盤の割れ目が地下水の流路になっていると考えられているが、発達した割れ目がないのに地下水が流れやすい岩盤もあり、原因が明らかになっていなかった。

 同センターと同大は2016年7月~今年3月、瑞浪市内で深度約550メートルの地層から採取した約7600万年前の花こう岩を調べた。その結果、超臨界流体の痕跡と、岩盤の中に流路になっていた細かな割れ目があることを発見、地下水が流れやすい状態になっていることを突き止めた。

 調査に携わった同センター結晶質岩地質環境研究グループの野原壯(つよし)研究主幹は、「地下構造物の工事の際に湧き水対策をするのに、岩盤にある流体の痕跡を見つけることも重要だと分かった。対策に生かせるように今後も研究を続けたい」と話す。


カテゴリ: 科学