防災情報システム一新 県、新年度方針

2019年12月31日 09:47

県危機管理部で端末を操作する県職員。新システムでは、情報収集や提供のあり方が大幅に更新される=県庁

県危機管理部で端末を操作する県職員。新システムでは、情報収集や提供のあり方が大幅に更新される=県庁

 大規模な自然災害が各地で多発する事態を受け、岐阜県は新年度、市町村に情報を提供するシステムの大幅な更新に乗り出し、住民に避難勧告などを発令する自治体業務を支援する。市町村職員が災害リスクを色分けした地図を閲覧できるようにし、対応に追われる中での判断を助ける。県民に対しては、会員制交流サイト(SNS)などを通じた情報提供も充実させる。

 2018年7月の西日本豪雨では、関市が津保川の氾濫後に避難指示を出し、問題となった。市の担当者らが別の地域の降水量に気を取られるなどしていたためで、情報収集や発信のあり方の課題とされていた。

 新システムではこうした事態を避けようと、危険度を示す紫や赤など5段階の色で地図を色付けして表示。見ただけで分かるようにすることで、文字情報の一覧形式で表示していた現行システムの弱点を抜本的に改める。また、あらかじめ登録した河川水位や土砂災害危険度のレベルに達すれば、自動で警告する機能も搭載。自治体の職員が災害対応に追われていても、情報を把握しやすくする。

 公開する側の県は、気象台や、県が保有する河川や土砂災害システムからの雨量や水位などの情報を自動で取得、集約する方式に変更する。これまでは担当の県職員が随時調べる方法で収集していたが、各システムを連携することで業務負担を減らし、県全体の状況把握や市町村支援に注力できるようにする。

 また、SNSを通じた情報提供も自動化する。緊急時の情報源としてSNSを重視する層に向け、現在は職員が行っているツイッターへの投稿などを自動化。将来的には登録制メールサービスの実施や、スマートフォン向けアプリへの配信も可能としたい考えだ。

 新システムは「次期被害情報集約システム」との名称で2020年度に整備を進め、21年度には本格稼働したい考え。更新や改修も含めて5年間で数億円の経費を見込んでいる。


カテゴリ: 政治・行政