草間彌生さんは今も「私」を生き続ける 県美術館学芸員が解説

2020年01月12日 08:35

草間彌生さんの作品や生き方について語る学芸員の廣江泰孝さん(右)=岐阜市日ノ出町、シネックス

草間彌生さんの作品や生き方について語る学芸員の廣江泰孝さん(右)=岐阜市日ノ出町、シネックス

 アートを扱った映画の上映とトークショー「第8回岐阜新聞映画部アートサロン」が11日、岐阜市日ノ出町のシネックスで開かれ、前衛芸術家として、世界を舞台に活動する草間彌生さんの半生を追ったドキュメンタリー「草間彌生∞INFINITY」が上映された。上映後、近現代美術の絵画が専門の県美術館学芸員廣江泰孝さん(49)が、草間さんの作品や生き方について解説した。

 映画は米国の女性監督が手掛け、草間さんの生い立ちから現在までをたどる。絵筆を持つことを母親から反対され、20代で単身ニューヨークに渡ってからも人種や性差別を受け多くの困難に直面したが、表現を続け、独自の個性を開花させていった姿を伝える。

 廣江さんは、水玉や網模様など草間さんを代表するモチーフについて「彼女は『集積』と表現したが、『増幅』とも言える。彼女の作品は増幅のイメージが途切れることなく、今も続いている」と解説。また、「時代は変わっても『私』は変わらないというのがアーティスト。草間さんは渡米し、スキャンダラスに扱われた1950年代以降も自分を貫き、今も『私』を生き続ける芸術家」と評価した。

 岐阜新聞映画部は岐阜新聞社とシネックスの共同企画(キリンビール、大和証券協賛)。年間約100本の新作映画を上映、映画監督や俳優、専門家を招いたトークイベントを開催している。本作のシネックスでの上映は17日まで。


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