暖冬、県内泣き笑い ゴルフ場活況、スポーツ店「空振り」

2020年01月26日 07:58

  • 売れ行きが伸び悩むスキー用品売り場では、例年以上の値下げも=岐阜市江添、ヒマラヤ本館 
  • 今季は一度も出動していない大型のロータリー除雪車=飛騨市古川町杉崎、田近工務店 

 記録的な暖かさが続く県内各地。スキー場や除雪業者、スポーツ店などが雪不足に悲鳴を上げる一方、雪のあるスキー場には愛好者が殺到し、ゴルフ場も営業日が増えるなど、思わぬ効果ももたらしている。

 「雪が降りそうな日は待機するが、今季はほとんど空振り」。飛騨市から道路の除雪を請け負う田近工務店(同市古川町杉崎)の田近正英社長は肩を落とす。例年は少なくとも1500万円ほどの収入があるが、今季の出動は2回(24日現在)にとどまり、収入は数十万円。大雪用のロータリー除雪車は一度も出番がないという。

 スキー場の多くは雪不足で苦境が続く。飛騨かわいスキー場(同市河合町稲越)は開業の見通しさえ立っていない。上野一幸施設長は「積もっては解ける、を繰り返している」と嘆く。

 スポーツ用品のヒマラヤ本館(岐阜市江添)では、ウインタースポーツ商品の不振が続く。例年以上の値下げに踏み切るなど販売促進に努めるが、改善の兆しは見えず、担当者は「今季はレンタルで済ませる人が多いのかも」と漏らす。

 ホームセンターバローでは、灯油や暖房機器など冬物商品の売れ行きが鈍く、バローホールディングス(本部・多治見市)の広報担当は「季節がはっきり変わらないと、冬物は欲しくならない」とため息をつく。

 雪不足は冬の行事にも影を落とす。郡上市高鷲町で2月に予定されていた「第19回郡上たかす雪まつり」は中止が決まり、高山市奥飛騨温泉郷の「雪像コンテスト」も22年目で初の中止。主催者は「雪がなければ仕方ない」とあきらめ顔だ。

 梅林公園(岐阜市梅林南町)では、早咲きの梅が例年より2週間ほど早く開花。3月14、15日に開かれる「ぎふ梅まつり」に向け、担当者は「暖かい日が続けば、まつりと開花のタイミングが合わないかも」と気をもむ。

 一方、暖冬の"効果"でにぎわう場所もある。人工雪で全面滑走が可能となった高鷲スノーパーク(郡上市高鷲町西洞)には今季、約9万6千人が来場。昨年を7千人上回るペースといい、関係者は「西日本で営業しているスキー場が少ないからでは」とみる。ほおのき平スキー場(高山市丹生川町久手)では予定外の七つのスキー大会が開かれた。富山県や石川県で雪が不足して国体予選などが開けず、代替会場になったためだ。宮前勝専務理事は「一般客が減る中、大会が支えになった」と胸をなで下ろす。

 真冬は閉鎖することが多いゴルフ場でも、営業期間を延ばしたり、早めの再開を検討したりしている。やまがたゴルフ倶楽部(山県市谷合)は例年12月と1月に計10日ほど閉鎖するが、今季は営業を継続。客足も好調といい、担当者は「グリーンへの悪影響もなく順調」と安堵(あんど)する。飛騨高山カントリークラブ(高山市石浦町)の担当者も「今はコースに雪がない。例年3月までの閉鎖を今年は短くするかも」と話した。

岐阜市、まだ初雪観測なし 最も遅い記録更新続く

 全国的な暖かさが続き、岐阜市で初雪が遅れている。1884年の観測開始以降、最も遅かった1935年1月16日の記録を現在更新し続けている。岐阜地方気象台によると、初雪は2月以降になる可能性もあるという。

 岐阜市は25日、最高気温が10・7度で、平年よりも2・1度高く2月下旬並みの暖かさ。同気象台では、27日は「曇り後雨か雪」の予報だが、気温が高いため平地は雨の可能性が高いという。28日からも寒波は弱く、2月以降の初雪を見込んでいる。


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