保護者出席取りやめ/合唱は「映像」 異例の卒業式

2020年03月07日 08:01

  • 事前に撮影した合唱が映し出された穂積中学校の卒業式=6日午前10時4分、瑞穂市別府 
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 新型コロナウイルスの拡大防止のために休校となっている岐阜県内の中学校の多くで6日、卒業式が行われた。感染者が出た大垣市では保護者の出席も取りやめ、卒業生と教員のみの式典となった。受験を控えた卒業生への感染防止の配慮から、出席者の制限や時間短縮に加え、休校前に急きょ前倒しをした学校や受験後に卒業式を遅らせるところもあり、例年とは様相の異なる卒業式となった。

 大垣市荒川町の西部中では、卒業生約240人と教員約50人のみで式典を行った。出席者全員がマスク姿で臨み、卒業証書はクラスの各代表が受け取り、校歌斉唱や合唱もなく、大幅に時間を短縮した。卒業生が教員の拍手に見送られて校門を出ると、わが子の晴れ姿を見ようと20人ほどの保護者が待っていた。友人とはわずかな間の再会となったが、記念写真を撮るなどして別れを惜しんでいた。

 生徒(15)は「式はあっという間に終わってしまい、卒業したという実感が湧かなかった」。母親(45)は「うれしさ半分、寂しさ半分。卒業式ができたことには感謝したい」と話した。10日には公立高校の入試が控えるため、別の生徒(15)は「久しぶりに友達に会えてうれしかった。体調を整えて試験に臨みたい」と、気持ちを切り替えていた。

 瑞穂市別府の穂積中では合唱が中止となったが、休校前の練習風景を撮影した映像が映し出された。練習を重ねてきた歌声が映像を通して会場に響き渡ると、涙を流す保護者もいた。生徒(15)は「合唱をできなかったのは残念だけど、映像という形でも聴いてもらえてよかった」と話した。

 新型コロナウイルスの感染が拡大する前は県内全ての公立中学校が6日に卒業式を行う予定だったが、中津川市など一部の学校は休校前に前倒しした。多治見市は17日に遅らせた。「まずは公立高校の入学試験を第一に考えた」と同市教育委員会。

 今後は修了式なども控えるが、岐阜市は小中学校の修了式、離任式は行わないことを決め、成績表は登校日に渡す。各務原市は家庭訪問で渡す。未履修教科の補習については、岐阜市や高山市が新学年になってから不足部分を補うとし、小学6年生は中学校での対応になる。県教育委員会によると、小学校の卒業式は23~25日に予定されているが、状況次第で変更の可能性もある。


カテゴリ: 教育 新型コロナウイルス 社会