五輪事前合宿計画見直し 延期決定、自治体困惑

2020年03月26日 08:35

掲示してあった聖火リレー関連のポスターを撤去する市職員=多治見市役所

掲示してあった聖火リレー関連のポスターを撤去する市職員=多治見市役所

 新型コロナウイルスの感染拡大による東京五輪・パラリンピック、聖火リレーの延期決定から一夜明けた25日、レスリングの米国代表が合宿する予定の岐阜県中津川市やカヌーのポーランド代表の事前合宿地の恵那市、4月4日に聖火リレーを予定していた中津川市や多治見市では担当者が対応に追われた。

 中津川市は米国のレスリング代表ら75人が事前キャンプを行う予定だった。昨夏に女子代表が強化合宿を行い、11月にはコーチ陣が練習拠点や宿泊施設を視察して滞在スケジュールを決定。受け入れ体制を整えつつあったが、計画はいったん白紙になり、来年に向けて再調整する。担当者は「年内の延期だと宿泊施設を確保するのが難しかったが、1年程度の延期ならば何とかなりそう。新たな日程を早く決めてほしい」と話した。宿泊施設のほか、選手が移動に使うバスの予約をキャンセルした。

 聖火リレーに関しても、開始前に地歌舞伎やバトントワリングを披露する団体、運営に協力するボランティア172人に連絡を取り始めた。会場に掲げるのぼりは当日の日付が入っており、市担当者は「どうするか考えないといけない」と悩む。4月の広報紙に聖火リレーのランナーの声や交通規制図を掲載し、印刷も終わっているため、回覧や市が配信するメールで延期を周知する。

 恵那市は7月中旬~8月上旬、ポーランドの代表25人を受け入れる予定で、市内のホテルを押さえ、住民との交流会やカヌー体験会も計画していた。練習場の笠置峡ボート・カヌー場の環境整備費2250万円を2020年度当初予算案に盛り込んでおり、運搬を含めて2カ月を要する競技用ブイは当面発注を見合わせる。担当者は「来年、五輪がいつ開催されるか決まらないことには予定が立たない」と戸惑う。市ホストタウン推進実行委員会の阿部伸一郎運営委員長も「準備の問題があるので、早く日程を決めてほしい」と話した。

 多治見市は、職員が市役所に掲示していた聖火リレーのポスターを撤去した。運営に協力するボランティア70人には、来年改めて開催されるリレーへの協力を求める手紙を送る。

 中津川市のリレー走者に選ばれている多治見高校野球部監督の高木裕一さんは「感染拡大が止まらない中、延期は当然」と理解を示し、「知人から応援の連絡がたくさん届いている。ぜひ、延期後のリレーで走り、みんなの気持ちに応えたい」と話した。


カテゴリ: 政治・行政 新型コロナウイルス 東京2020