柳ケ瀬「今が頑張り時」 弁当販売や通販に活路

2020年04月09日 07:53

  • 営業を自粛した店舗でネットショップ向けの商品の発送準備をする川島祐里さん=8日午後5時38分、岐阜市弥生町、A.L.C.cafe 
  • 新型コロナウイルス対策として開放されたアーケードの屋根部分=8日午前10時58分、岐阜市日ノ出町、劇場通り 

 岐阜市随一の繁華街として知られる柳ケ瀬。最近は若い出店者も続き、活気を取り戻しつつあった中、新型コロナウイルスの感染拡大で逆風にさらされている。勤務者の感染が判明した百貨店は8日、臨時休業。他にも、休業に入ったことを知らせる張り紙が何軒もの店舗で見られる。ただ、諦めムードばかりでなく、常連客のために持ち帰り弁当の販売、ネット通販と新たな活路を見いだし奮闘する店主の姿もある。

 柳ケ瀬商店街で定期的に開催される「サンデービルヂングマーケット」には雑貨やスイーツなどの露店が並び、一日に3千人以上が訪れる人気イベントになった。リノベーションした空きビルには若い世代の新規出店も続く。だが新型コロナによる外出自粛に加え、周辺のナイトクラブでの感染者が相次いで判明し、雰囲気は一変した。7日には岐阜高島屋の勤務者の感染が確認され、同店は8日を臨時休業にした。外気を入れるため商店街の一部はアーケードの屋根を開ける対策を始め、自主休業に踏み切る店も多い。岐阜柳ケ瀬商店街振興連合会の林亨一理事長(53)は「自分の店から感染者を出すわけにはいかないという店主らの思い。耐えるべきは耐え、知恵を使いやれることをやっていくしかない」とする。

 雑貨店や飲食店が入る「やながせ倉庫」(同市弥生町)に店舗を構える「A.L.C.cafe(エーエルシーカフェ)」は6日から営業を休み、通販サイトを立ち上げた。来店客からも好評でオーナーの川島祐里さん(44)は「励ましやねぎらいの言葉をもらう。今が頑張り時」と話した。サラリーマンの利用が多い同市柳ケ瀬通の弁当店「さんまるや」の経営者山田明さん(65)は「売り上げは3分の1に落ちたが、今後も常連客のためにこつこつと続けたい」。同市美殿町の喫茶店「フィールド」は持ち帰り弁当の販売を始めた。会員制交流サイト(SNS)で紹介すると、常連客を中心に注文が入るように。近所の女性客(45)は「店での飲食は控えたいのでありがたい」と語った。

 柳ケ瀬商店街では、若い参入者によりゲストハウスなど新しい業態への模索も始まっていた。「ここには他にはない個性的な物や人が集まる。新しい流れの柳ケ瀬をまたいつか楽しみに来てほしい」。林理事長は、新型コロナの一日も早い終息を願った。


カテゴリ: くらし・文化 新型コロナウイルス