満員の観客、心の中に...休館施設で若手演奏収録

2020年05月18日 08:24

無観客の中、カメラを前に演奏する亀井聖矢さん=岐阜市薮田南、サラマンカホール

無観客の中、カメラを前に演奏する亀井聖矢さん=岐阜市薮田南、サラマンカホール

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で休館中の岐阜市薮田南、サラマンカホールは、休館に伴い公演が中止となった県ゆかりの若手音楽家らの演奏を動画投稿サイト「ユーチューブ」などで無料配信する準備を進めている。自粛生活が続く県民に一流の音楽を届けて楽しんでもらうとともに、音楽家の発表の場を設けようと企画した。17日、無観客のホールで収録が行われた。配信は22日から。

 サラマンカホールは3月から休館している。国内外のコンクールで受賞歴のある岐阜市出身のピアニスト亀井聖矢さんや、大垣市出身のバイオリニスト辻彩奈さんら、この間に出演を予定、または過去に出演した13人が収録に参加した。

 収録時間は1人当たり10分ほど。亀井さんは複数のカメラを前にベートーベンのピアノソナタ「ワルトシュタイン」を演奏し、ホールに優雅な音色を響かせた。

 桐朋学園大(東京都)に通う亀井さんはこの日、サラマンカホールで予定されていた音楽イベントに出演するはずだった。無観客での演奏を終え、「普段と違う緊張感があった。お客さんがいる時とは音の響きが若干違うので、(鍵盤の)タッチを少しだけ変えた。画面越しに聴いてもらえると意識して演奏した」と振り返った。「普段のホールとは違い、音色が伝わり切らない部分はあるとは思うが、楽しんでもらえたらうれしい」と語った。

 サラマンカホールの浦久俊彦音楽監督は「地方から音楽を届け、今後は文化の境界線をなくしていくことができるのでは」と話した。第2弾の収録も企画している。

 主催事業は8月末まで中止。貸し館事業は6月から条件付きで再開するが、席の間隔を空けるため約700人の収容人数を100~200人に減らすという。


カテゴリ: くらし・文化 エンタメ 新型コロナウイルス