保育施設、密のリスク 保護者「もう休めぬ」利用希望増

2020年05月20日 08:18

砂場で園児と遊ぶ保育士ら。「3密」を避けるため外遊びの時間を増やした=18日、岐阜市日野西、日野保育園

砂場で園児と遊ぶ保育士ら。「3密」を避けるため外遊びの時間を増やした=18日、岐阜市日野西、日野保育園

 岐阜県への緊急事態宣言は解除されたが、多くの市町村は6月1日まで、保育所や放課後児童クラブ(学童保育)の臨時閉所、受け入れ制限などの措置を継続している。宣言解除で在宅勤務ができなくなった保護者らの保育ニーズが高まり、受け入れ枠を広げる施設もあるが、感染リスクも高まるため、迷いながらの運用を続けている。

◆外遊び増やし安全対策徹底

 保育所や学童保育を巡っては、市町村によって対応にばらつきがある。飛騨市の保育所は25日から段階的に受け入れを広げ、6月1日に本格再開。岐阜市も1日から保育所と学童保育の受け入れを再開し、本巣市は1日から受け入れを増やし、15日から再開する。

 岐阜市の社会福祉法人舟伏が運営する同市日野西の日野保育園は、4月10日の県の「非常事態宣言」を受けて臨時休園。その後も在籍する約110人のうち、医療従事者の子ら10人程度を受け入れてきたが、大型連休明けには20~30人に増えた。

 伊藤清美園長は「仕事が休めず、もう限界と訴える保護者が増えた」と明かす。検温や消毒に加え、3密を避けるため外遊びの回数を増やすなど感染予防に気を配る。入園式や誕生会は人数を制限し、屋外での開催も検討。「幼い子どもを預かる保育の現場では、密を避けるのは難しい場面もある。安全管理を徹底したい」と気を引き締める。

 岐阜市には46カ所の学童保育があり、4月1日現在で3789人が登録。緊急事態宣言が岐阜県にも拡大された後の4月23日には、利用者が215人まで減ったが、宣言解除後の今月15日には333人まで増えた。

 同市内のある学童保育には宣言の解除後、利用を希望する保護者からの問い合わせが相次いだ。通常は2教室で80人ほどを受け入れるが、現在は1教室当たり10人程度に抑えている。50代の支援員は「宣言の発令中は在宅勤務だった保護者も状況が変わり、出勤せざるを得ないのだろう」と保護者の苦悩を思いやるが、「人が増える分だけ感染リスクも高まる」と不安視する。

 同市又丸のパート従業員の女性(31)は3月から、小学2年生の長女を学童保育に預けるのを見合わせてきた。「自宅で過ごすだけの日々はストレスがたまる。学校と学童保育の再開はありがたいけど、感染への不安も拭いきれない」と複雑な心境をにじませた。


カテゴリ: 新型コロナウイルス 社会