麒麟はくる? 大河ドラマ館再開、誘客手探り

2020年05月23日 07:49

  • 斎藤道三役の本木雅弘さんが着用した甲冑を写真に収める来館者=22日午後1時30分、岐阜市大宮町、「麒麟がくる 岐阜 大河ドラマ館」 
  • フェースガードを着用して来館者をもてなす「ぎふ可児 大河ドラマ館」のスタッフ=22日午前9時9分、可児市瀬田、花フェスタ記念公園 

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で休館していた岐阜、可児、恵那の3市の大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」のドラマ館が22日、営業を再開した。各館でマスク着用を要請したり、「3密」を回避するために入場制限をしたりと感染防止対策を徹底する中、来館者がドラマの世界に浸った。

 ドラマ館は岐阜市歴史博物館(同市大宮町)、花フェスタ記念公園(可児市瀬田)、日本大正村(恵那市明智町)に各市などが設置。出演者の衣装や小道具などを展示し魅力を伝えている。3月28日以降、順次休館していた。

 再開後は感染防止対策として、受付カウンターなどに飛沫(ひまつ)防止のシートのほか、感染者が出た場合に連絡が取れるように来館者の氏名や連絡先を記入してもらうカードも導入。22日は3館に計713人が来館した。岐阜市のドラマ館を訪れた同市の会社員(24)は「外出自粛で疲れていたが、気分が晴れた」と笑顔を見せた。

 3館とも開設は来年1月11日まで。開館は午前9時~午後5時。

◆第2波警戒、放送休止も逆風

 22日に営業を再開した岐阜、可児、恵那の3市の大河ドラマ館。各市とも観光振興の目玉の一つに据えていたが、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために休館を余儀なくされ、大型連休という誘客の最大のチャンスを逃した。コロナは収束しておらず、ドラマの放送は「美濃編」直後の6月7日で一時休止となる。各館とも悩みを抱えながら集客策を模索している。

 22日の再開に合わせて、戦国武将斎藤道三役の俳優本木雅弘さんが着用した甲冑(かっちゅう)など14品を追加で展示したのは岐阜市のドラマ館。サーモグラフィーが付いた機器で来館者の体温測定を行うなど感染防止対策も強化した。可児市のドラマ館も会場入り口前のテントに入館者カードの記入場所を設置。スタッフはフェースガードを着けて来館者をもてなす。

 2カ月に及んだ休館の影響は大きい。岐阜市の再開前の来館者数は約6万7千人で、大型連休明けの目標だった10万人超を下回っており、市担当者は「厳しい数字」とため息をつく。可児市では最終的な目標の30万人(ドラマ館を含む「明智光秀博覧会」の数字)に対し、再開前で約9万人。市担当者は「一番盛り上がる美濃編の時期を逃したのは痛手」と話す。恵那市も最終目標は6万人だが、約1万7千人にとどまる。

 営業再開にこぎ着けたものの、NHKはコロナの影響でドラマの収録を見合わせており、放送が一時休止されるのも逆風だ。各市からは「総集編などで美濃編を再放送し、ドラマ離れが起きないようにしてほしい」との要望も上がる。

 集客拡大に向けて、恵那市は6月に市内でパネル展を開くが、「あくまで市民向け」と市担当者。コロナが収束しない中、「感染拡大の第2波が発生する可能性もあり、大々的にはPRしにくい」(岐阜市担当者)と各館とも誘客には慎重にならざるを得ず、手探りで打開策を練っている。


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