「飛騨高山を忘れないで」海外向けSNS投稿

2020年06月24日 08:13

インタビューするジュリオ・ディ・リエンゾさん=高山市上二之町、恵比寿

インタビューするジュリオ・ディ・リエンゾさん=高山市上二之町、恵比寿

 飛騨高山を忘れないで-。岐阜県高山市は、会員制交流サイト(SNS)を使って、市内の宿泊業や飲食業など観光に携わる人を英語で紹介する取り組みを始めた。新型コロナウイルスの影響により同市を訪れることができない外国人に向けた情報発信で、苦境の中で頑張る地域の姿や魅力を伝え、収束後の来訪につなげたい考えだ。

 「お店の歴史を教えてください」「外国人客との印象深い思い出はありますか」。高山市の観光名所・古い町並みにあるそば店「恵比寿」5代目の伊藤宏昭さん(30)が、イタリア出身の中橋観光案内所職員のジュリオ・ディ・リエンゾさん(31)からインタビューを受けた。そばのこだわりだけでなく、机を消毒したり、客同士の間隔を空けるために席数を減らしたりするといった感染予防策もPR。「地元のお客さんをはじめ、最近は海外からも来てもらえるようになった」「遠い所から足を運び、満足して帰ってもらえると本当に良かったと感じる」と語る。動画の撮影にも臨み、「We hope you will come to taste soba in Takayama(そばを食べに高山へ来てくれるのを楽しみにしています)」とメッセージを送った。

 「Shining people around Takayama ~ Wishing lively days~(高山で輝く人々~にぎやかな日々を願って~)」と題した企画。観光地といえば店や商品の紹介になりがちだが、その裏で活躍する人に焦点を当てて他地域と差別化する。フェイスブックにリエンゾさんが書いた文章と写真を5月末から週1回の頻度で載せるほか、インスタグラムにはインタビューを受けた人のメッセージ動画を投稿する。多くの外国人から届く「高山へまた行きたい」「行くのが待ち遠しい」とのコメントに、市海外戦略課の三木愛可さん(25)は手応えをつかんだ様子だ。

 市によると、市内に泊まる外国人は過去5年間右肩上がり。昨年は延べ61万人と過去最高を記録したが、今年は新型コロナで状況が一変した。前年同月比で22%増だった1月を境に、2月は35%減、3月は90%減、4月は99%減となり、感染拡大を防ぐための入国制限が大きく響く。

 三木さんは「海外の人が少ないのはどうしようもなく、来てと言える状況ではない。高山を覚えていてもらうとともに新たな良さを伝え、収束したときに一番に来てもらうきっかけにしたい」と話す。


カテゴリ: くらし・文化 新型コロナウイルス 社会