根本焼、激動ドラマ 美濃焼ミュージアムで展示

2020年07月06日 08:52

小助が作ったとされる根本焼のとっくり=多治見市東町、市美濃焼ミュージアム

小助が作ったとされる根本焼のとっくり=多治見市東町、市美濃焼ミュージアム

 幕末から昭和にかけて岐阜県多治見市根本町で生産された根本焼と、その開窯を後押しした代官坂﨑源兵衛のドラマにフォーカスした企画展が、同市東町の市美濃焼ミュージアムで開かれている。9月27日まで(月曜休館)。

 根本焼は幕末に瀬戸で磁器生産の技術を習得した小助が商品化に成功し、礎を築いた染付磁器。源兵衛は飢饉(ききん)や災害に苦しむ当時の村を立て直そうと、ため池を整備したほか、小助の開窯を後押しし、産業開発に尽力した。一方、多額の資金を調達するため、税の取り立てや取り締まりを厳しくして領民の反発を招き、殺害された。

 高価な呉須を用い、絵付けを施した根本焼は、色に柔らかみがあり、料理を引き立てることから冠婚葬祭や年中行事でもてなしの器として人気を集め、明治中期から大正時代にかけて最盛期を迎えた。

 企画展では小助が作ったとされ、坂﨑家の神棚に供えられていたとっくりをはじめ、根本焼の茶わんや皿、陶片約75点を時代ごとに紹介している。

 岩井利美館長は「ブランドとなった根本焼が生まれた時代背景や関係者の思い、ドラマを地域の人に伝えたい」と話している。


カテゴリ: おでかけ くらし・文化