ごみ投棄張り込み1カ月 住民相談、若手警官が解決

2020年07月07日 08:20

ごみが捨てられていた場所を示す(左から)福井健太巡査部長、神谷翔子巡査=可児市内

ごみが捨てられていた場所を示す(左から)福井健太巡査部長、神谷翔子巡査=可児市内

 「ごみの入った大きなビニール袋を道路脇に捨てる人がいる」―。地域住民からの相談を、西可児交番(岐阜県可児市帷子新町)に勤務する若手コンビが約1カ月間張り込みを続けて、男性を摘発した。家庭ごみの不法投棄で摘発にたどり着くのは珍しいという。2人は「現場の道路は狭い上に、その脇は子どもも歩く。安全のためにも生活ルールを守ってほしい」と呼び掛けている。

 2人は可児署の福井健太巡査部長(28)と神谷翔子巡査(24)。5月中旬に相談を受けた後も、弁当のパックやトイレットペーパーの芯などが入ったビニール袋が道路脇の複数箇所に捨てられていることがあり、2人で5回以上は回収したという。発見はいずれも早朝で、重量は約1キログラム、場所は交番近くの駅から約300メートルの範囲内に限られていた。

 「通常の警戒だけでは解決しない。張り込みをしよう」。福井巡査部長の発案で、2人は5月28日から現場近くで目を光らせることにした。張り込みは非番日の朝も含めて週3回程度、午前5時半から8時ごろまで行ったほか、当直明けの朝も見回りを続けた。

 問題の投棄は6月になってからも確認された。神谷巡査は「当直で見回った後に捨てられていることがよくあった。相談者に対して申し訳ないと思っていた」と話す。

 そして7月2日。十数回目の張り込み中、自転車のかごにビニール袋をのせた男性がガードレール下に袋を捨てたことを確認、職務質問して廃掃法違反の疑いで摘発した。男性は近くに住む60代で「坂もあり、ごみ捨て場まで行くのが面倒だった。もうやらない」と話していたという。

 「張り込みまでしたのは、困っている人がいるということが何よりの理由。何とかしたいと思っていた」と福井巡査部長。同署の玉井清高警務課長は「家庭ごみであっても不法投棄は不法投棄。取り締まりがあることを多くの人に知ってほしい」と話している。


カテゴリ: くらし・文化 事件・事故 社会