国道復旧、孤立が解消 宿泊客は帰路

2020年07月11日 08:34

  • 片側通行ながら夜間を除いて通行できるようになった国道158号平湯トンネル=高山市丹生川町久手 
  • 通行止めが続く県道の迂回路。森林鉄道跡のサイクリングロードだった道を通行する=下呂市小坂町赤沼田 

 岐阜県下呂市で10日朝、集落の孤立が解消され、飛騨地域での孤立は全て解消した。観光客が足止めになっていた高山市奥飛騨温泉郷は9日夜に孤立解消となったが、6、7割の観光客は連泊を選択し、ほとんどは10日朝に帰途に就いた。

◆平湯温泉客 余儀なく宿泊 

 観光客が足止めになった高山市奥飛騨温泉郷では、9日夜に国道158号の同市丹生川町久手の平湯トンネル~小野間が通行可能となったため孤立が解消された。同温泉郷で一番多くの観光客が足止めになった平湯の温泉施設「ひらゆの森」では、元々の連泊予定者を除くと22人が8日夜の宿泊を余儀なくされた。9日の孤立解消後は10人が帰途に就いたが、残る12人は9日夜も宿泊し、10日朝にチェックアウトした。

 「奥飛騨温泉郷の入り口にある平湯が孤立したのは記憶にない。長引けば備蓄食料の心配もあったのでよかった」と同施設のフロントマネジャー坂中美由紀さん(56)。「仕事があるお客さんは頻繁に問い合わせされたが、ほとんどの方は覚悟を決め、のんびりと過ごされた」と振り返りながらも、今後も続く予報の大雨を心配していた。

 国道158号は平湯トンネル~小野間は午前7時から午後7時までは通行可能。10日昼に新たに丹生川町日面で通行止めになったが、同時間帯に通行可能な迂回(うかい)路がある。

◆下呂市 土砂除去作業続く

 下呂市小坂町での孤立は、最後まで残った落合、湯屋、大洞の3地区227世帯650人について、10日午前7時10分に解消した。

 孤立の原因となった県道での土砂流入や土砂崩れは順次復旧が進んだが、同町赤沼田では作業が続いている。県下呂土木事務所によると、土砂は除去したが、山から流れ出る水も多く、安全に通行できる状況ではないといい、この箇所での通行止めが続いている。

 市では、小坂川対岸の道路を通行することで通行を確保。市小坂振興事務所によると、かつての森林鉄道の軌道跡をサイクリングロードとして整備した道で、普段は車は通れないが、孤立解消のための迂回路として通している。


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