「鬼滅の刃」世界観ぴったり 炭治郎、禰豆子フィギュア、ミニ畳に映える

2020年07月21日 09:02

  • フィギュアが置かれたミニ畳や縁で作ったヘアアクセサリー=海津市平田町今尾、小畑畳店 
  • 「見えないところに技術が隠されているのが畳屋の仕事」と語る小畑光広さん=同 

 畳の上でポーズを決めるのは、アニメキャラクターのフィギュア。異色の組み合わせが物語の世界観にぴったりと話題になっているのが、岐阜県海津市平田町今尾の小畑畳店が運営する、畳の雑貨を販売する店「たたみ工房畳心(じょうしん)」のミニ畳だ。

 5代目店主の小畑光広さん(40)は、国家資格の畳製作一級技能士で高級な畳表も多数取り扱う。一方で、7年ほど前には幅広い世代に畳に親しんでもらいたいと、縁(へり)や畳表などの材料を使ったヘアアクセサリーやかばんなどを販売する「たたみ工房畳心」を開いた。

 ミニ畳は元々、亡くなった3代目の祖父が30年ほど前に、民芸品や花瓶を置く台として作り始めた。小畑さんが店やイベントなどで販売していると、3年ほど前から若い人が買い求めるようになり、フィギュアを置く台としての新たな需要に気付いたという。昨年、テレビアニメでも人気の大正時代が舞台の漫画「鬼滅の刃」のファンから「フィギュアを置く台がほしい」という要望を受け、縁を製造する会社と共にキャラクターをイメージした麻の葉や市松模様などの古典柄の縁を研究し、デザインを工夫したミニ畳を製作。ネット販売などを通じて人気となり、全国各地から注文があるという。

 小畑さんは「3代目がミニ畳を作り始めた頃、同業者から『畳屋がそんなものを作って』と言われ、子ども心に悔しい思いがあった」と振り返るが、「死んだ祖父も自分が作り始めたものが今こうなっているのを喜んでいるはず」と話す。本業の畳の張り替えでは、引き上げた畳を見ると先代たちの丁寧な仕事に出会うといい、「きっかけはフィギュアなど気軽なものでいいが、見えないところに技術が隠されているのが畳屋の仕事」と胸を張る。「こんな田舎町からでも社会の波に乗れる時代。若い人に畳に興味を持ってほしい」と笑顔を浮かべた。


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