サラマンカホールでライブ配信 世界へ演奏届ける

2020年07月25日 09:37

間隔を空けて座る聴衆。公演を終えたチェロの清水陽介さんとピアノの都築れなさんに大きな拍手を送った=岐阜市薮田南、サラマンカホール

間隔を空けて座る聴衆。公演を終えたチェロの清水陽介さんとピアノの都築れなさんに大きな拍手を送った=岐阜市薮田南、サラマンカホール

 岐阜市薮田南のサラマンカホールが主催するコンサート「100人de名演」は、17日に第1回が開かれた。100人限定で4カ月半ぶりに観客を入れ、ホールゆかりの音楽家に演奏の機会を提供するとともに、インターネットのライブ配信で全世界に向けて演奏を披露するという新しい試み。ホール支配人の嘉根礼子さんは「ウィズコロナの社会に新たな音楽鑑賞様式を提示できるのでは」と今後に目を向ける。

 公演では、ホールの入り口に検温カメラや除菌用アルコールが設置され、新型コロナウイルス対策が敷かれた。観客100人はホール定員の7分の1で、前後1列、左右1席ずつ間隔を空けて着席した。

 一方で、ライブ配信用に4台のカメラを設置。アングルを切り替えながら演奏者の表情にまで迫った。公演終了後は、動画投稿サイト「ユーチューブ」のホール公式チャンネルでアーカイブ動画を公開しており、さまざまな角度からコンサートを楽しむことができる。アーカイブ動画は、23日現在で約1800人が視聴した。

 ホールならではの本格的な音響で配信することにもこだわった。世界的なレコーディング・エンジニアでショパン国際ピアノコンクール入賞者コンサートの配信も担当するオノ・セイゲン氏を迎え、マイクや音響機器が入念にセッティングされた。

 コンサートの初回を飾った、岐阜市出身のチェリスト清水陽介さん(17)は「ライブ配信は初めての経験で新鮮だった。世界で同じ時間に同じ音楽を楽しめる環境があるのはうれしい」と喜んだ。

 観客数を制限したことによる思わぬ効果もあった。平日昼は駐車場の確保が難しく、コンサートを行うことはほとんどなかったが、今回は金曜日の正午に開催することができた。嘉根さんは「夜に外出しにくい子育て中の親らにも来てもらいやすくなった」と、ファン層の拡大を期待する。

 ライブ配信については「新たな挑戦。移動が難しくても自宅でじっくりと音楽を楽しむという、新しい鑑賞様式を提供することが音楽ホールとして今できること」と意義を強調した。

 今後の公演は▽ピアノの梅田智也さん(31日)▽サラマンカホール・レジデント・カルテット(8月7日)▽バイオリンの宇野由樹子さん(同21日)▽フォルテピアノの小川加恵さん(9月4日)▽チェンバロの中野振一郎さん(同11日)―が予定されている。観覧希望者は同ホールのオンラインチケットサイトか電話058(277)1110から申し込む。先着100人を無料招待する。


カテゴリ: くらし・文化 新型コロナウイルス