漫画「やくならマグカップも」が描く多治見市 忠実に名所描く

2020年08月20日 09:55

  • 水月窯 
  • 永保寺 
  • 土岐川 
  • 虎渓用水広場 
  • セラミックパークMINO 

 焼き物の街、岐阜県多治見市を舞台にした学園漫画「やくならマグカップも」のアニメ化が正式に決まり、テレビで全国放送されることが決まった。市内に転校してきた主人公豊川姫乃が個性豊かな仲間たちと陶芸を楽しみ、その世界に引き込まれていく青春ストーリー。

 この漫画は、長年コツコツ続けてきたまちおこしの産物だ。市が設置した市民委員会「元気な多治見実行委員会」で2010年に地元を舞台とした漫画作りの提案があり、委員の一人で、IT企業プラネット(同市太平町)の会長を務める小池和人さんを中心に制作が始まった。フリーコミックとして同社が12年から発行し、32巻を刊行。公式サイトで全バックナンバーを読むことができる。オリベストリートやながせ商店街などの市内の名所がかなり忠実に描写されており、聖地巡礼といった形の観光誘客に期待が高まる。

 アニメはアニメ制作会社大手の日本アニメーション(東京都)が制作し、「ヒカルの碁」や「キングダム」を手掛けた神谷純さんが監督を務める。市は活用推進協議会を立ち上げた。アニメによる地域おこしを進める体制を整える。

 フリーコミックの表紙に描かれた風景から5カ所を紹介しよう。

 【水月窯】人間国宝の故荒川豊蔵氏が虎渓山町に開いた窯。市無形文化財に認定され、モロ(作業場)や登り窯などがある。

 【永保寺】鎌倉時代に夢窓疎石によって開山された禅寺。ここに描かれた開山堂と、観音堂がそれぞれ国宝に指定されている。池に架かる反り橋など自然を生かした庭園で知られる。

 【土岐川】多治見市内を流れる土岐川の護岸は、タイル絵で飾られている。市陶磁器意匠研究所初代館長の故熊沢輝雄氏のデザインで、マリモを描いた。その後魚や鳥も加わった。

 【虎渓用水広場】農業用水を生かし、JR多治見駅北に整備された。緑豊かな敷地にテラス、広場などがあり、イベントや出店でにぎわう。夏場には涼を呼ぶミストも出る。

 【セラミックパークMINO】県現代陶芸美術館などが集まる焼き物のテーマパーク。「多治見はどこを見ても焼き物に関わるものが目に映り、魅力的。何気ない場所が新たな意味を持って記憶に残ればうれしい」と作画担当の梶原おさむさんは話す。

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 「やくならマグカップも」はhttp://yakumo-tajimi.com/で公開中。


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