矢橋六郎氏の壁画「西濃の四季」移設完了 修復受け再び「奇跡的」

2020年08月29日 14:30

 岐阜県大垣市役所旧庁舎に飾られていた洋画家矢橋六郎氏(1905~88年)によるモザイク壁画「西濃の四季」を新庁舎の市議会議場に移設する作業が終わり、関係者や市民に披露する式典が26日、議場で開かれた。式典では洗浄や修復を受けた作品が再びお披露目され、56年前から市民に親しまれてきた大作の移設終了を祝った。

 1964年の旧庁舎建設時、大垣共立銀行の寄付を受けて矢橋大理石商店(現・矢橋大理石)が施工した。幅約13メートル、高さ約5メートルあり、中央に市の木クスノキがそびえ、鳥が飛び交う下に町並みや自然の風景が自然石で表現されている。庁舎新築に伴い2018年、市と同行、同社が連携協定を結び、作品を移設、保存する作業を進めていた。

 式典で同行の土屋嶢会長は「市の顔になる財産を残す事業に参画できたことは喜び」と、六郎氏のおいでもある同社の矢橋修太郎社長は「旧庁舎のよすがとして壁画を残すことができ、一市民としてもうれしいこと」と話した。また、小川敏市長は「各地にある矢橋さんの作品が保存される契機になれば」、田中孝典市議会議長は「市民の文化事業の発展に寄与することを心に刻みたい」とあいさつした。

 OKBギャラリーおおがき館長で画家の古川秀昭さんによる作品解説もあり、「移設は奇跡的なことで矢橋先生も想像していなかっただろう」と話していた。

 壁画は市民鑑賞会として30日まで一般公開される。


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