「緊急資金」8月申請、県内は半数超が外国人 留学生の相談増

2020年09月11日 08:16

 新型コロナウイルスの影響で収入の減った世帯が無利子で最大20万円を借りられる国の「緊急小口資金」に、外国人からの申し込みが増えている。事業を実施する岐阜県社会福祉協議会によると、これまで5カ月間の貸付件数のうち、外国人は37%を占め、8月単月では55%に上った。社協関係者は「派遣社員が失業か勤務日の減少で生活苦に陥っている」と危機感を強める。

 緊急小口資金は、もともとは低所得世帯が対象の制度だが、国は新型コロナの影響で収入が減った世帯にも特例で対象を拡大し、貸付額の上限も10万円から倍にした。

 特例の受け付けを始めた3月25日から8月31日までの県内の貸付件数は8841件、金額は約16億4931万円。県社協によると、申請のピークは過ぎたものの、外国人の申請は増える傾向にあり、「休業手当や10万円の特別定額給付金があっても、持ちこたえられなくなっているのかもしれない」と話す。

 8月末までの5カ月間の県内市町村別の貸付件数は、岐阜市が最も多く2592件。続いて可児市978件、大垣市805件、美濃加茂市688件、各務原市549件など。人口の多い順ではなく、外国人の多い順の並びだった。

 フィリピンとブラジルから来日し、製造業の派遣社員として働く日系人が多い可児市と美濃加茂市では、貸付件数の7割を外国人が占める。最も貸し付けが多い岐阜市社協によると、4、5月の申請は、緊急事態宣言で休業した観光、飲食、サービス業の人が殺到し、その中に中国とフィリピンの女性が目立った。最近では外国人はベトナムやネパール、スリランカの留学生の来所が多いという。

 【緊急小口資金】 新型コロナウイルス対策の特例措置として、休業や失業で一時的な支援が必要な場合に最大20万円まで貸し付ける制度。国籍を問わず利用できる。無利子で連帯保証人は不要。県内では市町村の社会福祉協議会と東海労働金庫、一部の郵便局で受け付け、県社会福祉協議会が審査する。申請期限は9月末だが、国は12月末へと延長する方針。返済期限は2年以内。


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