コロナに勝つ岐阜の創造力 中小企業が新商品

2020年09月12日 08:31

 外出自粛やマスク着用など「新しい生活様式」が定着しつつある中、不自由な生活を受け入れ、少しでも快適に過ごそうとする新たな商品やサービスが、岐阜県内中小企業から生まれつつある。柔軟な発想で新たな商機を創り出した企業もあり、それぞれが逆境の中でたくましく知恵を絞っている。

 羽島市福寿町の建設業ひらめきカンパニーは、県産材を使った簡易個室「プラネットルーム」を今月発売した。最大で高さ2・3メートル、幅2メートル、奥行き1・6メートルの2階建て。2階の壁や天井に無数の穴を開け、アクリル棒を差し込むことで、中の照明を落とすと星空のように輝く仕掛けだ。

 「家に閉じこもるのもストレス。狭い空間で宇宙を感じてもらいたい」と中原陸雄社長(45)。一時的な"巣ごもり"ニーズではなく、室内に「プライベート空間」を設ける思い切った発想の商品だ。

 マスクをしたまま管楽器を演奏したい-。そんな悩みを解決しようと、消臭・除湿用品の企画・販売テクナード(羽島市江吉良町)が開発したのが「IKEマスク」だ。

 演奏会が中止されるなど音楽活動が大きく制限される中、マスクに切れ目を入れることで、楽器を差し込んで演奏できるようにした。生地には抗菌効果のある素材を使用。大手楽器店と共同開発した新たな取り組みで、受注は順調という。原真澄社長(53)は「学校などからの注文もある」と手応えを明かす。

 社会福祉法人長良福祉会の生活介護事業所「アンダンテ」(岐阜市三田洞東)は6月からネット通販に挑戦している。

 同事業所は視覚障害や知的障害のある利用者6人がクッキーや手織りの布製品を作っている。従来はイベントなどで対面販売をしてきたが、昨年十数カ所あったイベントが今年はゼロ。3、4月の売り上げはほぼなかった。

 販路を広げようと始めたネット通販。配達する時に壊れにくいよう、ビスコッティという比較的堅い種類の焼き菓子を新しく県産小麦で商品化した。担当理事の渡邉美輝子さん(64)は「今までとは違った形で発信したい」と話す。

 岐阜市の食品関連会社は家庭での食事のニーズに対応した商品を強化。先行商品が好調だったため、新商品を追加した。男性社長(45)は「新型コロナが収束しても(自宅での生活を楽しむ)ニーズは続くはず」と予想する。


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