二つの新党、地方を分断 立民・国民県連、歓迎ムード一転「何のため」

2020年09月16日 09:34

「党本部の調整不足。何のための解党か」と指摘する国民民主党県連の伊藤正博代表=岐阜市美江寺町、国民民主党県連事務所

「党本部の調整不足。何のための解党か」と指摘する国民民主党県連の伊藤正博代表=岐阜市美江寺町、国民民主党県連事務所

 立憲民主、国民民主両党などが結成する合流新党「立憲民主党」と、国民の一部議員が参加する新党「国民民主党」が15日、結党した。両党の県連関係者は当初「大きな固まり」に前向きだったが、両党本部に振り回される形となり、最終的に"合流"には至らなかった。今後の動向によっては、県内の新国民の議員が支持母体だった連合の支援を得られない可能性もあり、次期衆院選に向けて先行きが不透明な情勢が続く。

 「政策など個別のことはこれから決めてもいい。今は一緒に戦うべき」。合流協議が加速した今年7月、立民県連合代表の渡辺嘉山県議が強調すれば、国民県連代表の伊藤正博県議も「これまでの経緯はあるが、合流することは否定しない」と合流に理解を示した。

 両党県連は次期衆院選での候補者擁立を分担し、連合岐阜を交えた3組織会議を定期的に開くなど協力関係を築いてきた。一部の立民県連合関係者からは「経験豊富な伊藤代表を合流新党の県連代表に推しては」との声も上がるなど、歓迎ムードさえ感じさせた。

 だが、両党は政策や党名で合意点を見いだせず、最終的には二つの「新党」に分かれた。国民県連所属の地方議員4人は新国民への参加を決めたが、伊藤代表は「党本部の調整不足に尽きる。見切り発車で、地方も分けてしまった。何のための解党なのか」と嘆いた。

 連合の組織内国会議員が新国民に参加し、合流新党への参加を後押ししてきた連合との関係悪化は避けられない情勢になった。県単位では今後も3組織の選挙協力や候補者擁立のすみ分けを維持する方針で、影響は限定的とみられるが、新国民県連には労組と関係の深い議員もいる。両党県連関係者は「関係の悪化が国政だけでは収まらない可能性もある。最悪のシナリオは(連合が)新国民の地方議員を支援できないこと」と頭を抱える。

 合流を巡り、県内では結果的に旧立民、旧国民の体制がそのまま残る「元通り」の形となった。「解散風も吹く中で、しばらくは大きな固まりを作れない」と別の両党県連関係者。「県内だけでも各選挙区で協力を深め、少しでも自公政権を食い止めなければ」と訴える。


カテゴリ: 政治・行政

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