十六銀、収益力強化 持ち株会社化、村瀬頭取「事業領域広げる」

2020年09月25日 12:50

 十六銀行は24日、持ち株会社化の検討を始めることを明らかにした。銀行本体の子会社を、銀行と並列の持ち株会社の傘下とすることで、新規事業の参入リスクを減らし、機動的に事業領域を拡大できると判断した。長引く低金利で収益に苦しむ中、金融庁は銀行業務の規制緩和を進めており、銀行は新たな収益源を求められている。

 持ち株会社化は、新規事業に参入しやすいメリットがある。ITやフィンテックなどの新会社を傘下に置き、銀行業務だけでは困難な顧客ニーズや地域課題に対応する狙いもある。

 銀行がトップの組織体制から転換することで、役職員の意識改革も図る。持ち株会社の事業会社は銀行の文化や理論に縛られることなく、柔軟でスピード感のある事業を展開できる。村瀬幸雄頭取は「銀行に籍のある人が事業をやると、意識として失敗ができず、保守的な考えになる」と話す。

 低金利の長期化で、銀行の収益構造は変化している。十六銀の2020年3月期の単体決算は本業の収益力を示す実質業務純益が3期連続の増益だったが、けん引するのは法人関連の手数料など役務取引等利益の増加だ。新型コロナウイルスの流行で、企業への資金繰り支援から経営改善や事業再生支援と業務の幅は広がっており、仲介機能の強化は地銀の共通の課題になっている。

 一方、地銀の持ち株会社を巡っては、統合や再編を目的に設立する動きが目立つ。菅義偉首相も再編に意欲的な姿勢を示す中、経営統合を前提としない地銀の持ち株会社への移行が増えるかどうか注目される。


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