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一刀彫でアマビエ愛らしく 「飛騨一概衆」高い芸術性



コロナ収束祈願と伝統工芸の一刀彫普及を目的に小坂礼之さんら飛騨一概衆が作成した一刀彫アマビエ=高山市千島町、飛騨・世界生活文化センター
コロナ収束祈願と伝統工芸の一刀彫普及を目的に小坂礼之さんら飛騨一概衆が作成した一刀彫アマビエ=高山市千島町、飛騨・世界生活文化センター

 岐阜県高山市の木彫り職人4人でつくる「飛騨一概衆」は、飛騨高山の一刀彫文化の全国発信を兼ね、新型コロナウイルス収束を願う疫病退散の妖怪アマビエの木彫り作品8種を制作し、販売開始した。個性にあふれ、愛らしくユニークながらも芸術性の高い作品が注目を集めている。

 4人は木彫師の小坂礼之さん(匠ケ丘町)、仏師の挟土宝眼さん(上岡本町)、一位一刀彫師の野垣内秀也さん(久々野町無数河)と谷本善隆さん(山田町)。

 高齢化などによる飛騨の木彫文化の衰退を危惧し、新しい風を吹かせようと一昨年春、「飛騨一概衆」を発足した。同市千島町の飛騨・世界生活文化センターの六角裕治統括が「アマビエの木彫り作品は全国にあるが、どれも精度が高くない。一概衆のデザイン力、技術力を広くアピールするのに絶好の機会」と提案し、7月から本格的に制作に着手した。

 作品はアマビエが6種、アマビエの起源とされるアマビコが2種類。材はイチイ、カツラ、クスノキで、刃跡を鋭く残す一刀彫の特徴を生かした作品が多い。デザイン、作風は各自の個性があふれるが、4人全員が全種類を彫れるようにした。絵に描いて人に見せることで疫病払いできるとのいわれから、大きさは持ち歩けるように5~10センチ。価格は8千~3万円。

 小坂さんは「おどろおどろしい絵をいかに愛らしい立体作品にするか苦慮した。納得の出来だが、今後も改良してより良いものにし、一刀彫の良さを全国に伝えたい」と意気込む。市はふるさと納税の返礼品としての活用も検討している。

 高山市天満町の飛騨地域地場産業振興センターで販売中で、飛騨・世界生活文化センターでも30日から発売予定。ネット注文も受け付けるが、来訪者にはサイズや木の種類の要望にも応える。問い合わせは同センター、電話0577(37)6111。

カテゴリ: くらし・文化 写真ニュース