地区唯一のスーパー「山作」閉店 食卓支えた67年

2020年09月29日 08:53

  • 閉店を前に常連客と会話をする経営者の野村和夫さん(中央奥)=美濃市片知、山作 
  • 30日で閉店する「山作」=同 

 「山作」の名で親しまれ、67年にわたって営業を続けてきた岐阜県美濃市片知の食品・日用品スーパー「山作物産」が30日を最後に、閉店する。牧谷地区で唯一のスーパーだけに、地元の高齢者を中心に閉店を惜しむ声が上がっている。

 山作物産は経営者の野村和夫さん(69)の祖父作太郎さんが創業。当初駄菓子店だったが、食品、日用品も扱うようになり、市内各地に行商にも出向いた。94年に現在の県道沿いの場所に移転。店内で調理したサバの煮付けや煮豆など総菜類もそろえ、地元の食卓を支えてきた。高齢者らの自宅と店舗を車で往復する買い物支援の活動にも長年取り組んできたという。

 高齢者の利用が多いのが特徴。市街地には大型スーパーも進出し、年々客は減少傾向にあった。また、深夜2時に起きて仕入れに出掛け、夜遅くまで働く生活が長く続き、体力的にも限界を感じていた。今月半ば、閉店を知らせる張り紙をすると、地元住民からは「やめないで」との声が多く寄せられたという。

 野村さんは「妻にも大きな負担をかけてきた。これまで本当に多くの方に支えてもらい、感謝している」と話した。営業はあと29、30日限り。


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