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消費喚起の手法進化 キャッシュレスでポイント還元



キャンペーンについて説明する柴橋正直岐阜市長。地域経済活性化と新型コロナウイルス感染対策を両立させるため、キャッシュレス決済を活用する=29日午前、同市役所
キャンペーンについて説明する柴橋正直岐阜市長。地域経済活性化と新型コロナウイルス感染対策を両立させるため、キャッシュレス決済を活用する=29日午前、同市役所

 新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ消費の回復へ、岐阜市は10月1日から1カ月間、市内の対象店舗での支払いをキャッシュレス決済で行った場合に、利用額の最大20%をポイント還元するキャンペーンを実施する。対象の決済サービスは2種類に限られるが、非接触型で使える利点が、感染防止と経済活性化の両立につながると判断した。一方「既に住民に浸透している」として、県内では消費喚起策に商品券の発行を選んだ自治体が多数派。コロナ時代の新しい経済対策は受け入れられるのか。

 「廃業や休業を防ぐために、感染拡大防止に努めながら、スピード感を持って本市経済の回復を図る」。柴橋正直市長は29日の定例会見で、事業の狙いを語った。QRコード方式の「PayPay(ペイペイ)」と「auペイ」で支払った人に、1回当たり千円、期間中1万円をそれぞれ上限にポイント還元する、その名も「やっぱ岐阜やて!"対象店舗で最大20%"たんと戻るよキャンペーン」だ。市民だけでなく、市外に住んでいる人も利用できる。

 市はサービス業や小売業で新型コロナによる売り上げの落ち込みが深刻とみており、今年3、4月の消費の落ち込み額は前年と比べ約40億円に上ると試算。ただ、市では新型コロナの感染者が県内最多の186人(29日現在)を数え、感染対策も重視した。キャッシュレス決済事業を手掛ける6社のうち市の方針に賛同した2社のサービスが、ペイペイとauペイだった。

 一方、県内ではこれまでにも地元消費を喚起するために講じられてきたプレミアム付き商品券を発行する動きが多く見られる。中津川市は地元の商工会議所や商工会などで実行委員会をつくり、1冊1万円でプレミアム率20%の商品券を8月に販売、3万冊が完売した。キャッシュレス決済も検討したが「市民のニーズを見て、この方法を取った」と担当者。追加発売を求める声が多く、10月にも予約販売で3万9千冊の商品券を発行する予定だ。

 岐阜市のキャンペーンの軸足は事業者支援にある。市経済部の担当者は「商品券は売れ行きの見通しが立ちづらい上、おつりが出ないため使う機会が限られる」と話す。対象店舗は市のホームページに掲載しており、15日時点でペイペイが約5100店舗、auペイが約3200店舗。「キャッシュレス決済を推進しながら、事業者を救うことで、まちの明かりを増やしたい」と話す。

カテゴリ: 政治・行政 社会