幻の焼き物、神業に迫る 県現代陶芸美術館で「横浜焼・東京焼」展

2020年10月18日 08:14

横浜焼、東京焼の特徴について展示物を例に解説する森谷美保さん(左)=多治見市東町、県現代陶芸美術館

横浜焼、東京焼の特徴について展示物を例に解説する森谷美保さん(左)=多治見市東町、県現代陶芸美術館

 岐阜県県現代陶芸美術館(多治見市東町)で開催中の「神業ニッポン 明治のやきもの 幻の横浜焼・東京焼」(岐阜新聞社 岐阜放送共催)で、特別ギャラリートークが行われた。同展企画アドバイザーの美術史家森谷美保さんが、会場を巡りながら解説した。

 森谷さんは陶磁器が専門で、実践女子大や学習院大の非常勤講師を務める。横浜焼、東京焼は震災や戦災を経て実態が分からなくなっていたが、海外の作品を集めた個人収集家の功績もあってここ20年ほどの間に研究が進んだ、と経緯を説明した。

 明治政府が1873年のウィーン万博に向けて絵師を集めて絵付け専門チームをつくり、海外の器を研究して指示するなど、政府が関与していた実態を紹介。第一人者の宮川香山は高浮彫(たかうきぼり)の派手な装飾や、アールヌーボーを意識した釉(ゆう)下彩を発表したりして、外国人の好みや時代の潮流を捉えた作品づくりを進めていたとした。同展について「技術力の高い手作りの焼き物が並ぶ貴重な機会。堪能してほしい」と呼び掛けた。


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