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特養職員一斉退職後に4人死亡 介護放棄疑い、入居者遺族が刑事告訴



昨年5月に職員が一斉退職した特別養護老人ホーム銀の郷=6日午後0時49分、岐阜県羽島郡笠松町美笠通
昨年5月に職員が一斉退職した特別養護老人ホーム銀の郷=6日午後0時49分、岐阜県羽島郡笠松町美笠通

 岐阜県羽島郡笠松町美笠通の特別養護老人ホーム「銀の郷」で介護を放棄するネグレクトを受けたとして、入居者の遺族が6日、保護責任者遺棄の容疑でホームを運営する社会福祉法人徳雲会(同町)の代表理事を岐阜羽島署に刑事告訴した。

 告訴状によると、施設では昨年5月、給料の未払いなどを理由に介護士ら27人の職員のうち26人が一斉に退職。その後、食事や入浴、寝返りなどが自力でできない入居者4人に対して十分な介助を行わず、介護を怠ったとしている。4人は同月末から7月初めの間に立て続けに死亡した。

 笹田参三弁護士は記者会見で、告訴状が受理されたと報告し「ネグレクトという虐待は人間の尊厳を踏みにじる行為で、刑事事件として裁かれるべき」と述べた。母親=当時(86)=が極度にやせた状態で亡くなった遺族の女性は「ようやくスタート地点に立った。捜査を通して真実を明らかにしてほしい」と話した。

 徳雲会は取材に対し、「代表理事が不在のため回答できない」としている。

 遺族は今年9月、同法人と代表理事に慰謝料など約4400万円の支払いを求める訴訟を岐阜地裁に起こしている。

カテゴリ: 事件・事故