北アルプス星空観賞特等席 新穂高ロープウェイ
天を突く槍穂高連峰や笠ケ岳を眼前に捉え、遠く西には白山を望む。標高2156メートルに位置する岐阜県高山市の新穂高ロープウェイ頂上の西穂高口駅展望台。気軽な空中散歩で訪れることができる、北アルプス観賞の特等席だ。
奥飛観光開発が奥飛騨観光の新たな柱として1970年に開業。第2区間で運行する日本唯一の2階建てゴンドラは、開業50周年を機に今年7月に新機が導入された。窓ガラスを拡張し、眺望をより楽しめるようにした。発着点のしらかば平駅も改装。雄大な自然の眺めを楽しめるラウンジを設けて客を出迎える。
春、夏、秋には期間限定で日没後の「星空観賞便」を運行。夜のとばりが降りると、輝きが弱い6等星までが肉眼で見え、天の川が東西の地平をつなぐように空を横切った。天球を覆う本物の星空に出会い、私たちがいる地球も一つの星だと改めて気付かされた。
◆memo
1970年開業。麓の新穂高温泉駅(標高1117メートル)-鍋平高原駅(同1305メートル)を結ぶ第1区間としらかば平駅(同1308メートル)-西穂高口駅(同2156メートル)間の第2区間からなる全長3171メートル。通年営業し、年間約35万人が利用する。