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モミジ植え続け紅葉の里に 先人に感謝、守り隊結成し手入れ



住民が長年にわたってモミジの植樹を続けたことで、紅葉の名所として存在感を高めている夕森渓谷=8日、中津川市川上
住民が長年にわたってモミジの植樹を続けたことで、紅葉の名所として存在感を高めている夕森渓谷=8日、中津川市川上

 長年にわたって住民がモミジの植樹を続ける岐阜県中津川市川上の夕森渓谷(夕森公園)が、紅葉の名所として存在感を高めている。周辺の恵那峡や付知峡と比べると知名度こそ低いが、川上川沿いに広がる圧倒的な数のモミジは圧巻で、今秋も多くの行楽客や写真愛好家が訪れた。地元では県下一の"もみじの里"を目指して植樹を継続し、川上村時代の60年前に整備した夕森公園を活用しようと構想を練っている。

 「わぁ、きれい」。紅葉が盛りを迎えた8日に訪れた行楽客は、鮮やかな景色を眺めて散策を満喫した。今年は例年になく色づきが良いとあって「これだけ多くの人に喜んでもらえた年は初めて」と、川上まちづくり推進協議会の桂川一二会長(69)は喜ぶ。

 夕森公園は1960年に村の観光事業として整備された。当時では先進的な施設だったキャンプ場を利用する人らでにぎわっていたが、優良な木曽桧(ひのき)の産出地だった山々に赤く色づくモミジはなく、緑一色だったという。秋にも観光が楽しめるようにと80年代後半からモミジを植えるようになると、市に合併した後も毎年続ける川上植樹祭でモミジを植え続け、植樹した苗木は1万5千本を超えた。紅葉を目当てにした行楽客は近年になってさらに増えているという。

 住民の手で育てたモミジの名所を守ろうと、昨年には有志約30人で「川上もみじ守り隊」を結成し、苗木の手入れや写真スポット作りに力を注ぐ。また「竜神の滝」など川上川の渓谷美を全面に出して知名度を高めようと、今年から夕森渓谷の紅葉としてPRをスタートさせた。地元では来春から、キャンプ場や周辺施設を含めて夕森公園の活用を推進し、地域の核として育てたい考えだ。

 14日現在、モミジは散り始めたが、枝には色づいた葉が数多く残る。桂川会長は「モミジを植えてきた先人に感謝したい。夕森公園を整備した60年前も同じ考えだったと思うが、川上に住みたい、遊びに来たいと思えるような場所にしていきたい」と話す。

カテゴリ: おでかけ くらし・文化