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アウトドア需要対応、オフシーズンはグランピング 流葉スキー場再出発



  • リフトにコンクリートを載せて荷重試験をする従業員=飛騨市神岡町伏方、ひだ流葉スキー場 
  • 新たに飛騨市の指定管理施設となった流葉スキー場のロゴマーク 

 今年から岐阜県飛騨市の指定管理施設となった同市神岡町伏方のひだ流葉スキー場は、新型コロナウイルス感染拡大下で生まれたアウトドア需要に活路を求め、地域を挙げて「再出発」に挑む。前運営会社の撤退要因となったスキー客の減少や雪不足など、取り巻く経営環境は厳しいが、市を代表する冬のレジャー施設をもり立てようと官民一体で12月19日の営業開始に備えている。

 同スキー場は旧神岡町営時代の1974~75年のシーズンには約41万人が訪れたとの記録がある。2003年には緑風観光(大阪市)が町から施設の貸与を受けて運営を開始。しかし近年はスキー客の減少や暖冬による雪不足が経営を圧迫し、今季はコロナ禍で本業の観光バス運営が打撃を受けて3月に撤退。スキー場は市の管轄となった。

 今季は市の指定管理施設として初のシーズンとなる。管理者は施設維持管理業newflow(飛騨市神岡町山田)。旧町営時代に同スキー場でリフトの技術者だった元市職員の新家行夫さん(57)が社長を務める。

 同社は地元から雇用されていた従業員約70人の大半を維持。現在はオープンに向けた安全管理の試験中で、万全を期して例年より2週間前から作業に当たっている。一方、観光業有志がスキー場周辺の草刈りをするなど、地元住民もスキー客を迎える準備を進める。

 市は今季について、コロナ禍で「密」を避けるためのアウトドア志向から、スキー需要は高まると見込む。市内の宿泊施設を利用するとリフト券を半額で購入できるキャンペーン「GO TO SKI」を展開するほか、来年のオフシーズンには南向きの広大なゲレンデの草地をアウトドアのイベントやグランピングなどに開放する予定だ。現行のドローン飛行場を引き続き運用するほか、休暇先で働く「ワーケーション」の誘客にも取り組むという。

 およそ17年ぶりに地元の運営に戻ったひだ流葉スキー場。新しいロゴマークには、かつて使用していたオコジョのキャラクターを再び採用。1匹から3匹に増やしたのは「仲間を連れて帰ってきてほしい」との願いからだ。

 市は今季の入場者数を3万人とやや控えめに見込むが、洞口廣之市観光課長は「スキー場は『密』を避けられて換気も必要ない快適な空間。コロナ禍の中でもさまざまな誘客に活用できる可能性がある」と期待する。コロナ禍で大きく変動する消費動向や観光需要をつかめるか、重要なシーズンを迎える。

カテゴリ: おでかけ 政治・行政