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荒川豊蔵の作業場初公開 道具は当時のまま



  • 初公開された作業小屋の内部=可児市久々利、荒川豊蔵資料館 
  • 作業小屋の前で来場者に解説する加藤桂子学芸員=同所 

 岐阜県可児市久々利の荒川豊蔵資料館は21日、人間国宝の豊蔵が作陶した作業小屋の内部を初公開した。当時の道具も展示し、豊蔵のこだわりや情熱を陶芸ファンに伝えている。23日まで。

 豊蔵は1930年、現在の資料館がある場所で志野の陶片を発見し、桃山期の志野、黄瀬戸などは久々利を中心に美濃地方で焼かれていたことを実証した。その後は同所で生活しながら窯を開き桃山陶の再興に尽力した。同館は、今年が陶片発見から90年目に当たることを機に、3日間限定で小屋の内部を公開した。

 作業小屋は窯と向き合う位置にあり、窯焚きの準備や焼成時に使われた。窯は34年に完成したが、小屋も同じ時期のものとみられ、主に匣鉢(さや)詰めが行われていた。内部には、釉掛けの時に使う柄杓(ひしゃく)や焼き上がりを確認するための色見(いろみ)、瀬戸黒を引き出す鉄鋏(てつばさみ)などがそのまま残されており、豊蔵の写真とともに展示されている。

 窯と作業小屋は、山の中腹に位置する。同館学芸員の加藤桂子さん(49)は「桃山期の窯は山の上にあった。昔と同じように焼きたいという、豊蔵のこだわりを感じてほしい」と話している。公開は、各日とも午前10時~同11時30分と、午後1時~同2時30分。

カテゴリ: おでかけ くらし・文化