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「介護は密着する」「認知症、マスク難しい」福祉事業者ら感染対策や早期発見訴え



新型コロナウイルス対策について意見を語る福祉事業所の代表ら=県庁
新型コロナウイルス対策について意見を語る福祉事業所の代表ら=県庁

 高齢者福祉施設で11月以降、新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が4件発生したことを受け、岐阜県は8日夜、福祉事業者の団体の代表者らとの意見交換会を県庁で開いた。「いくら対策を取っても感染を完全には防げない」「介護は密着するので対策を取りにくい」といった悲痛な訴えに対し、出席した感染症の専門家は「ゼロリスクは到底無理だとよく分かった」とした上で、引き続き感染症対策の徹底と感染疑いの早期発見を求めた。

 県デイサービスセンター協議会の村田務会長は「介護は抱っこしたり、顔の近くにすり寄ったりする。全ての事業者が感染の危険を感じながら運営している」と語った。県グループホーム協議会の加藤剛代表理事は、グループホーム業界は経営環境の厳しさと慢性的な人手不足から、「(職員は発熱すると)現場は回らないよ、となる。発熱してもそのまま出勤して(クラスターが)発生する可能性は否定できない」と指摘した。

 障害者や認知症の患者は、やむを得ずマスクを外してしまうケースが多いとの意見もあった。障害者施設の団体からは「守らなければならないような対策が全然守れていない。派遣指導してもらえるとありがたい」と、専門家の派遣講習を要望する場面もあった。

 また、従業員に対して、遠方から親族が集まる冠婚葬祭に欠席を求めたり、従業員の家族が遠方に移動することに自粛を求めたりすることについて「強制していいのか悩む」との意見が出た。感染症の専門家は「大阪など遠方に行ったとかよりも、大人数で食事をしないことが大事ではないか」と話した。

 県専門家会議メンバーの村上啓雄岐阜大名誉教授は「ゼロリスクは無理」との認識を示した上で、「ウイルスを持ち込まない、持ち込んだことが分かった時はすぐに連絡してほしい」と呼びかけた。県は今後、意見を基に対策を協議する。

カテゴリ: 医療 新型コロナウイルス