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忘新年会は壊滅的「諦めるのはまだ早い」おせち30年ぶり復活 老舗料理店の挑戦



  • 「うを義」のおせちの試作品(おとそは付かない) 
  • おせちを約30年ぶりに復活させる(左から)店主の吉位峰男さん、おかみの真弓さん=岐阜市春日町、うを義 

 岐阜市春日町の1926(昭和元)年創業の割烹・仕出し料理店「うを義」が、約30年ぶりにおせちの予約を受け付ける。新型コロナの影響で来店客が激減し、店の存続が危ぶまれる状況にまでなった。「何かをしなければ始まらない」と、先代以来となるおせちの復活へ立ち上がった。

 うを義は、店主の吉位峰男さん(67)の妻でおかみの真弓さん(65)の祖父母が創業し、峰男さんは3代目。天然の鮎など旬の食材を盛り込んだ会席料理を売り物に、宴席の場として長年親しまれてきた。しかしコロナ禍で宴席は途絶え、書き入れ時の忘新年会の予約も「壊滅的」状況。年末は人手が足らずやめていたおせちに、再び取り組むことを決めた。

 おせちは三段重で、黒豆や筑前煮などの定番から、ローストビーフなど洋風料理まで、27品を詰める。食材の吟味と手作りを信条に、天然ものしか使わないという鮎は甘露煮に、代々受け継ぐうなぎ蒲焼きのたれは調味した上でブリの味付けに用いる。

 店に立つこと40年以上、この苦境はバブル崩壊やリーマン・ショックの比ではないという。店を閉じる老舗仲間が増えてきたが、真弓さんは「諦めるのはまだ早い」と、コロナ禍に立ち向かうことを選んだ。11月に開設したばかりの店のホームページを見て、旧知の客から連絡が相次いだ。「後押しを感じた。みなさんが心配してくれていると知ることができたのが、おせちを復活させて一番よかったこと」と夫妻は口をそろえる。

 おせち重は4~5人前で2万円(税込み)。1~2人前のおつまみ折(税込み4500円)も用意する。29日まで予約を受け付け、31日に同店で引き渡し。予約、問い合わせはうを義、電話058(262)0382。

カテゴリ: グルメ 新型コロナウイルス