「死後の世界」でも鬼滅の刃ブーム?市松模様の墓石販売
社会現象になっている漫画「鬼滅の刃」ブームの余波は、「死後の世界」にも及び始めたようだ。墓石販売などの石繁(いししげ)小川石材店(養老郡養老町)は、市松模様をあしらった墓石の販売を始めた。市松模様は鬼滅の主人公・竈門(かまど)炭治郎の羽織の柄として注目される日本の伝統文様。人気にあやかる裏には、墓参りの文化を守りたいとの思いがある。
市松模様をあしらった墓石は和洋折衷型で、家名などを刻む棹(さお)石は幅43センチ、高さ67センチ、奥行き18センチ。棹石の左側と台石に市松模様が施されている。
一般的な形以外にもデザインが多様化している最近の墓石。市松模様は日本の伝統文様でもあり、それらを施した墓石シリーズの一つとして以前から企画していたという同社。鬼滅ブームの到来を受けて昨年10月に実際に見本を製作、11月下旬から販売を始めた。見本はサンプルで受注生産のため、値段は要相談という。
一昨年、社員旅行で鬼滅の聖地・福岡県太宰府市の竈門神社に行き、漫画も読んで、劇場アニメも見たという木村洋嗣社長。"鬼滅の墓"は「お墓離れが進んでいるので、話題になることでお墓参りの文化が見直されるといい」と狙いを話した上で、「仏壇と違い、お墓は実際に先祖(遺骨)が眠っている場所。大切にしてほしい」と願う。