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「鬼が落とした巨岩」新名所に LiSAさん出身の関で鬼滅追い風意気込む



鬼が落とした大石との言い伝えが残る二つの巨石=関市中之保
鬼が落とした大石との言い伝えが残る二つの巨石=関市中之保

 岐阜県関市中之保の山の麓でひときわ目を引く二つの巨石。地元では「鬼が落とした大石」との言い伝えが残り、地元の団体が町おこしにつなげようと看板や柵を設置してPRしている。関市は、社会現象にもなった人気アニメ「鬼滅の刃」の主題歌を歌う歌手LiSAさんの出身地。地元関係者は、"鬼滅ブーム"を追い風に「新たな観光名所にしたい」と意気込む。

 「むかしむかし、武儀の山奥に一匹の鬼が住んでいました」。地元の多々羅地区に伝わる鬼の大石伝説は、この一説から始まる。

 腹を空かせて動けない鬼を見て、かわいそうに思った子どもたちが食べ物を与えたところ、鬼がお礼に山を飛び越えてみせた。その際に腰に下げたお守りの大石を落とし、不思議なお守りの石が今でも多々羅の畑に残っている、と伝えられている。

 鬼の大石伝説は、地元の読書サークルが住民向けにまとめた昔話の一つ。武儀地域の伝説を語り継ぐ活動に取り組む「伝説ロマン・ウォークの会」は、昔話にまつわる名所巡りのルートを整備し、ウオーキングイベントを年1回開いてきた。

 「回りは畑ばかりで、大きな石があるのはここだけです」。3、4メートルの二つの巨石の前で、同会の丹羽政則会長(77)=同市中之保=は不思議そうに眺める。鬼が飛んだ山の地名は実在しており、「これほどの石を腰に下げた鬼は大きかったんでしょうね」と笑う。

 大石の場所は県道58号から数十メートル入った畑の一角にあり、看板を設置しているが、これまで観光客はほとんどいなかった。だが、昨年末にLiSAさんと鬼の大石伝説を"奇縁"と結びつけた週刊誌の記事がネット配信され、地元で話題になった。尾関健治関市長が自身のブログで紹介してからは、数人の見物人が連日訪れるという。

 この機会を生かそうと、丹羽会長は写真映えを意識して周囲に竹の柵を設置。鬼の似顔絵を描いた手作りのカードを置き、鬼とのつながりをPRしている。市内では、過去に板取地域の「モネの池」が会員制交流サイト(SNS)で話題になり、人気の観光地になった。丹羽会長は「これから写真映えしそうな仕掛けを考えていきたい」と意欲を燃やしている。

カテゴリ: くらし・文化