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ここは勇者の家です 「伝説の聖剣」「賢者の杖」RPG好きの夢かなえる男前すぎる表札



  • 剣などの形を模したユニークな男前表札シリーズ。「守護の日本刀」(手前)は羽島郡岐南町の返礼品に加えられた 
  • カタログを手に「今後も唯一無二の表札を提案していきたい」と語る、担当の佐藤友浩さん=同町三宅、美濃クラフト 

 玄関先を彩る表札。既製品は無機質なものが多く、とかく均一なものになりがちな上、個人情報保護のため、最近は表札の掲出を控える傾向も顕著だ。そんな風潮に一石を投じるかのように個性的な表札のラインナップをそろえるのが、表札メーカーの美濃クラフト(羽島郡岐南町三宅)。鉄道の駅名看板や相撲の化粧まわしを模した表札など注目を集める商品を次々と開発し、玄関先の独自の演出を提案している。

 中でも異彩を放つのが、「男前表札」シリーズ。刃渡りの部分に名字が刻印された剣のデザインで、玄関先に突き刺す独特のしつらえも唯一無二。羽島郡岐南町は昨年、シリーズのうち日本刀の形をした「守護の日本刀」を返礼品に加え、全国に同社の創意を発信している。

 同シリーズは2016年に誕生した。営業・商品企画部の社員がアイデアを出し合ったところ、漫画やアニメが好きな一人が、玄関先の庭の芝生に刺さった西洋風の剣のイラストとともに、一作目の「伝説の聖剣」を提案した。多くの子どもが夢中になった、ロールプレーイングゲーム(RPG)に出てきそうな雰囲気を醸し出す同商品は、同年、東京で行われたエクステリアの展示会で話題をさらった。ネットニュースにもなったほか、その時の写真を掲載した同社のインターネット交流サイト(SNS)を通じて拡散され、全国から注文が舞い込んだ。

◆子どもの夢、大人になってかなえる

 「子どもの頃に描いた夢を大人になって実現させるというストーリーが評価につながった」と語るのは、現在担当する同部主任の佐藤友浩さん(35)。「表札は家にとっての顔。特に一戸建てを建てる時、こだわりが詰まったものを選びたいという施主の気持ちをくすぐった」と分析する。

 「創造・貢献」という同社の社是を体現するように意欲的な商品開発はその後も続いている。これまでに「賢者の杖(つえ)」や「魔王の黒剣」、「海王の三叉槍(さんさそう)」と銘打った6アイテムがシリーズに加わった。昨年には表札から派生し、玄関先のポスト機能を持つ「伝説の盾」も発売。いずれもゲームから飛び出してきたようなデザインで、開発者の遊び心も感じさせる。佐藤さんは「数年前に施工した伝説の聖剣のオーナーから、追加で盾の注文を受けたことがうれしかった。会社のブランディングにも役立っている」と実感を込める。ふるさと納税の返礼品に選ばれたことを「地元を背負うようで気持ちが一層引き締まる」と受け止め、「この地域で表札を生産していることを、もっとPRしていきたい」と力を込めた。

カテゴリ: 経済