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国内最古の近代つり橋「美濃橋」鋼材は八幡製鉄所製 修復工事中に刻印確認  



  • 中央付近に逆さに八幡製鉄所のローマ字表記が見える鋼材(美濃市土木課提供) 
  • 日没後、夜間照明がともった美濃橋=美濃市 

 岐阜県美濃市の長良川に架かる国重要文化財の「美濃橋」は、5年に及ぶ修復工事を終え、9日に竣工(しゅんこう)式を迎えた。市土木課によると、修復は文化財保護の観点から、できる限り元の部材を使い、当初の姿を残すよう優先した。工事では、橋に使われている鋼材が日本の近代化を象徴する官営「八幡製鉄所」製と分かった。夜間照明も設置され、今後は観光資源としての活用も期待される。

 同課によると、完成時の図面がなく、構造が不明な部分がある中で修復が進められた。老朽化に伴い、鋼材が腐食し、穴が空いた箇所は、元の部材に新たな材料を接合した。ケーブルは一部損傷もあったが、ケーブルにかかる力を分散させる手法を採用し、元の部材を残した。主塔は超音波で構造を確認し、耐震補強した。工事は文化庁などの指導を受けながら慎重に進めた。

 八幡製鉄所の刻印は鋼材の赤い塗装を全て剥がした際に確認された。当時、鋼材は輸入品が主流だったため、国産の鋼材は歴史的価値があるという。

 修復に合わせて夜間照明が設置され、観光スポットとしても期待されている。市はうだつのあがる町並みと合わせ、観光ルートを設定するなど活用を進める方針だ。

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