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「ハデ婚」主流の東海地方、コロナでも諦めず 大多数は延期選択「実現できるよう工夫する」



エルフラットが展開する、式場と遠方ゲストをオンラインでつなぐ「つなぐwedding」プランのイメージ(同社提供)
エルフラットが展開する、式場と遠方ゲストをオンラインでつなぐ「つなぐwedding」プランのイメージ(同社提供)

 新型コロナウイルス禍は、結婚式を挙げたいカップルにも大きな影響を及ぼした。「ハデ婚」が主流とされてきた東海地方ではどうなったのか。リクルートマーケティングパートナーズが企画運営する結婚情報誌「ゼクシィ」は、東海3県(岐阜、愛知、三重)の式場を対象に、感染拡大後の結婚式の実態調査をした。式場をキャンセルするカップルはわずかで、多くはコロナ禍を受け止めつつ工夫して前向きに式を実現させていた。

 東海3県の92結婚式会場へのヒアリング調査によると、エリアの結婚式実施率(予定数に対する割合)は、2020年1月が100%だったところ、3月に66・0%、4月には19・7%と急落。5月に13・2%と底を突いた後は徐々に回復、8月に55・0%、10月以降は80%以上を保っている。

 式を実施しない場合、延期かキャンセル(中止)かの選択になるが、式の延期・キャンセル割合は、同年4~6月で、延期を選んだ割合が7割台。キャンセルを選んだのは1割未満で、結婚式を予定していたカップルは延期してでも式を行おうという傾向であったことが分かる。

 ゼクシィによると、全国的な傾向として、感染拡大の前後で結婚式に対する意欲に大きな変化はないという。結婚式を開く意義としてキーワードとなるのが「感謝」「承認」「しるし」。コロナ禍を経て「大切な人」が各個人において明確となり、その大切な人に対して感謝を表し、承認を得て、カップルの絆を深めたい、という思いから「コロナ下でも結婚式を挙げたい」というカップルがいる、と分析している。

 そんなニーズに応えるため、県内の式場でも、コロナ対策を徹底したサービスを提供している。結婚式の定番「ケーキ入刀」では密にならないようゲストは着席して見てもらう、マスク着用と換気の徹底、テーブルごとの分散退場などだ。

 結婚式場を運営するエルフラット(岐阜市菅生、大平満社長)は、披露宴会場とゲストの自宅などをビデオ会議システム「zoom(ズーム)」で結び、会場の雰囲気を共有する「つなぐwedding」プランを打ち出した。

 また、「挙式付きフォトウェディング」は、写真だけでも形を残したいというカップルに向けて結婚写真の前撮りに加え、挙式もセットにしたプラン。さらに、高齢者がゲストにいると、コロナ感染を心配し「会食は避けたい」という意見が強いため、挙式に、食事を除く披露宴の要素を盛り込むこともできる。挙式はゲストの列席が可能。ケーキ入刀や両親への手紙・花束贈呈など、新郎新婦の希望にも対応する。基本料金は39万6千円(税込み)。利用者からは「親や祖父母に晴れの日を見せられた」「式だけでもできてよかった」などの声が寄せられているという。

 同社チーフウェディングプランナーの米丸ことみさんによると、コロナ感染が拡大した1年前は式が軒並み延期され、ほぼゼロとなった。しかし、県独自の2度目の非常事態宣言が出た7月ごろには、対策をしながら式を挙げるカップルが増えてきたという。はなから「できない、やらない」ではなく「実現できるよう工夫する」と前向きに捉えられるようになったとみる。米丸さんは「コロナ以前は新郎新婦自身がやりたいことをやるのが基本だったが、以後はゲストのことを第一に考える式を模索するようになった。私たちはいろいろな考え方に柔軟に対応したい」と話している。

カテゴリ: くらし・文化 新型コロナウイルス 経済