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黄砂、バクテリアやカビも一緒に飛来 呼吸器官に悪影響、花粉症悪化リスクも



  • 黄砂で視界が悪くなった30日、金生山からは直線距離で5、6キロ先の大垣市中心部さえ見えにくい状況に=大垣市赤坂町、金生山 
  • 顕微鏡で見た様子。細かなちりのようなものに黄砂が含まれているようだ。丸い粒は花粉 

 29~31日にかけて日本列島に「黄砂」が飛来し、岐阜県内でも見通しが悪くなるなどの影響が見られた。中国大陸から偏西風に乗って運ばれてくる黄砂。洗濯物や車に付着するというけれど、いったい、どんな形をしているのだろう。黄砂を採取し、顕微鏡で観察してみた。

 29日、県内は青空が広がっていたが、午後になると霧に包まれたように視界が悪くなった。真冬は間近に見えた西の方角の伊吹山が全く見えない。翌30日はさらに見通しが悪くなり、例えば大垣市赤坂町の金生山からは、普段は晴れていれば名古屋市の高層ビル群まで望めるが、この日は直線距離で5、6キロ先の大垣市中心部さえ、はっきりと見えなかった。

 黄砂は、車に付着したものを採取しようと、洗車して屋外に駐車。1日置いてから車を確認すると、ボディーやガラス面がコショウを振りかけたように粉っぽくなっていた。その粉状のものを綿棒で採取し、顕微鏡で観察。消臭ビーズのような丸い粒もあったが、水を垂らすと膨張して破裂した。これはスギか何かの花粉だ。おそらくその周囲に散らばっている、ちりのようなものが黄砂なのかもしれない。こういう細かいものが目や肺の中に侵入してくるのだろうか。

 気象予報士試験のオンライン塾「てんコロ.」(東京都)代表の気象予報士、佐々木恭子さん(46)に写真を見てもらった。花粉の平均サイズが30マイクロメートル、日本に飛来する黄砂が4マイクロメートルほどといい、周囲のちりのようなものが妥当そう。「黄砂と思われる粒子が混ざっている」と話す。

 佐々木さんによると、黄砂は中国大陸のゴビ砂漠やタクラマカン砂漠、黄土高原といった乾燥地帯の砂やちりが、強風で4~8キロ上空まで巻き上げられ、偏西風に乗って運ばれてきたもの。観察方法は、黄砂観測日にアクリル板などを屋外に置いて綿棒やセロハンテープで採取、県内の土や砂との見え方の違いを確かめる方法のほか、空が濁っていく様子を一定の時間間隔で写真撮影し、比較することで飛来を確かめる方法が手軽という。

 黄砂は、秋にも飛来することがあるが春に多く、5月頃まで注意が必要とのこと。洗濯物や車を汚し、見通しを悪くして交通に影響を与えるほか、硫黄酸化物などの大気汚染物質、土壌にいたバクテリアやカビなども一緒に飛来。呼吸器官に悪影響を及ぼしたり、花粉症などのアレルギーを悪化させたりするという。粒子が小さいため、外出時はマスクや眼鏡を着けることを勧めている。

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