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密回避、高齢者施設で進むワクチン接種 岐阜市の老健「少しずつ日常に」



 全国各地で12日に始まった65歳以上の高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチン接種。優先接種先となった岐阜市寺田の介護老人保健施設「寺田ガーデン」で15日、入所者らへの接種を開始した。感染対策などを取りながら70~90代の入所者15人と従業員10人が接種を受け、スムーズに作業を終えた。取材に応じた日置江隆志事務長(41)は「これでコロナに対する恐怖が徐々に緩和されてくると思う」と安心感を口にした。

 寺田ガーデンによると、入所者は午後1時から、施設の診察室に1人ずつ入り、医師から問診を受けた後に看護師から注射を打ってもらった。15人の注射は1時間程度で終え、共同フロアに移動後に30分以上、医師と看護師が様子を見守った。80代女性は「思ったより痛くなかった」、90代女性は「普段の予防接種と痛みは変わらなかった」と話したという。

 従業員は、施設の会議室で、密を避けるために一度に入れる定員を9人に制限して接種した。接種後の体調観察のために15分以上座って待機する椅子も距離を置いて並べた。

 同施設では、入所者約100人のうち、接種を希望し、これまで予防接種などでアレルギーが出ていない63人に加え、従業員162人が接種を受ける予定。日置江事務長は「今までクラスター(感染者集団)が発生しないよう、気を張って業務をしてきた。これでコロナ前の日常生活に少しずつ戻っていくのかなと感じる」と期待を込めた。入所者と家族の面会をパソコンやタブレットを使ったウェブ面会に制限しており、「一般の接種が進めば、少しは緩和でき、家族も利用者も職員も楽になるのではないか」と語った。

 一方、高齢者施設で接種する際の課題として、急の退所や体調悪化による入院で、接種予定者が代わる際の調整の難しさを指摘。施設に冷蔵で搬入されてくる米ファイザー製ワクチンは解凍後5日以内に使い切る必要があり、「ワクチンが余らないようにしないといけない」と述べた。

 県内では、岐阜市が最も早く12日にワクチン接種が始まった。市によると、12~15日の4日間で、三つの高齢者施設の入所者161人と従業員79人の計240人が接種を受け、副反応は確認されていないという。

カテゴリ: 動画 医療 新型コロナウイルス