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聖歌隊減員、合唱せず会食も中止 在住外国人、牧師と協力し感染防止徹底



  • ポルトガル語による礼拝。マスク着用で隣と距離を取って行われた=2日午前11時11分、美濃加茂市深田町、グレースアンドライフ教会 
  • 感染防止で中止している会食の代わりに弁当を作り、容器に詰めるスタッフ=2日午前10時18分、同教会 

 新型コロナウイルスの第4波の中、在住外国人が感染するケースが増えており、岐阜県や県内の自治体が警戒を強めている。在住外国人が人口の1割近い美濃加茂市は彼らの信頼が厚い牧師らと協力、感染拡大を食い止めるため対策を講じている。

 2日、同市深田町のキリスト教の教会で礼拝が行われた。ブラジル人を中心に約50人が来場。終始マスクを外さず、隣の人と距離を空け、祈りをささげた。

 教会は礼拝の場での感染を防ごうとさまざまな対策を取った。ドラムやキーボードなど約10人いた聖歌隊は5人に減らし、歌手は1人でマスク着用のまま歌った。参拝者は合唱せず、体や手拍子でリズムを取るだけにとどめた。礼拝後の会食も4月から中止し、代わりに弁当を提供。各自が持ち帰って家で食べてもらうようにした。

 参加したブラジル国籍の女性(24)=可児市=は、「皆で集まりたいが今はやめようという自粛ムードがある。あいさつで身体的接触をしない、触れない距離感に慣れるまで時間がかかった」と話す。

 美濃加茂市によると、3月1日から4月22日までの市内の感染者は54人。うち在住外国人が36人と67%を占めた。県内全体の比率27%を大きく上回った。

 在住外国人の感染の特徴は経路が分かっているケースが多いことだ。可児郡御嵩町の教会クラスター(感染者集団)で感染した例など、家庭や職場、教会など施設内感染が9割以上を占める。

 市はこうした分析結果を基に先月、ブラジル人やフィリピン人の教会の牧師を集めて対策会議を開催。注意喚起を呼び掛ける6作目の動画をポルトガル語、タガログ語など計4言語で作成し、会員制交流サイト(SNS)などで配信した。

 コミュニティー間での感染対策の差を無くすため、ブラジル人牧師のゴンサルベス・ダビさん(39)は、市内のブラジル人教会9カ所に呼び掛けて対話アプリのグループを作った。行政情報や個々の取り組みを共有している。「マスクのいらない元の世界に早く戻れるよう、感染防止に一生懸命取り組みたい」と話している。

カテゴリ: くらし・文化 新型コロナウイルス