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「店休むしか」酒類提供できず絶句 時短の飲食店に追い打ち



政府がまん延防止等重点措置の適用対象に岐阜県を追加。岐阜市の玉宮地区は休業の店が目立った=7日午後1時43分、岐阜市住田町
政府がまん延防止等重点措置の適用対象に岐阜県を追加。岐阜市の玉宮地区は休業の店が目立った=7日午後1時43分、岐阜市住田町

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、岐阜県が7日にまん延防止等重点措置の対策として16市町の飲食店に酒類の提供を終日しないよう求めたことについて、飲食店からは戸惑いの声が聞かれた。

 岐阜市のJR岐阜駅前で終戦直後から営業してきた老舗居酒屋を切り盛りする男性(56)はしばらく絶句した後、「店を休むしかないか」と絞り出した。酒のつまみとして串焼きを安価で提供しており、売り上げの8割はアルコール類。対策期間の9~31日は営業しないつもりだ。長期休みは十数年ぶりといい、「うちは酒類で持っているようなものなので...」と肩を落とした。店のある岐阜市の繁華街玉宮地区は県独自の非常事態宣言が先月下旬に出て以降、休業する店も目立つ。

 時短営業要請の継続が決まったことに、飲食店関係者の間では諦めムードが漂った。関市本町でラーメン店を営む浮中隆志さん(44)は「結局、時短営業の繰り返し。対策としては中途半端な感じが否めず、何も変わっていない」と語った。6日からは試験的に昼のみ開店しているという。多治見市大日町の居酒屋「寿々久」の店主柴田久司さん(65)は「(市中の感染者が増えると)お客さんも外食を嫌がる。(時短が続く)覚悟はしていた。また延長されるのでは」と冷静だった。

 重点措置の指定で、罰則も付いた。大垣市上面のイタリア料理店「オステリアルビーノ」のオーナーシェフ、近藤輝生さん(49)は「補償の内容が今のままでは薄すぎる。これ以上踏み込んで結果を求めるのなら、行政は時短で経済が回らなくなっているところに目配りしてほしい。時短をしてきたことで、食材などの生産者にも影響が出ている」と手厳しかった。

 街では冷静に受け止める声が聞かれた。

 岐阜駅前で友人と久しぶりに飲んでいた岐阜市の男性(42)は「最近は自宅で飲むばかり。しょうがないね」と言葉少な。美濃加茂市蜂屋町の無職男性(70)は「時短の延長はやむを得ないのでは。変異株から身を守るためには、皆が街に出るのを控えないと拡大を止められない」と理解を示した。中津川市中津川のパートの女性(48)は「これまで通り感染予防を徹底するだけ。身近な場所で習い事やスポーツ、さまざまな活動ができる環境は守ってほしい」と願った。

カテゴリ: 新型コロナウイルス 社会 経済