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【エンジョイ!オリパラ】7人制ラグビー 相手を振り切るスピードが見どころ



 開幕まで100日を切った東京五輪。期間中は33競技339種目が繰り広げられる。なじみのなかった競技に触れることができるチャンスで、ルールを知れば楽しさは一層増すはず。大会への出場が見込まれる岐阜県内のチームや選手から、本紙記者が競技の基本や見どころを教えてもらう。

 第4回は「セブンズ」とも呼ばれる7人制ラグビー。プレーする選手たちが別の競技と捉えているほど、15人制とは似て非なるものだ。7月の全国大会にも出場する、実力校の関商工高で醍醐味(だいごみ)を聞き、体験させてもらった。

 華麗なパスでつないで、グラウンドを疾走-。15人制のラグビーの魅力として思い浮かぶ、迫力ある肉弾戦とは程遠い。「アタックもディフェンスも広いスペースで戦う。パスを回し、相手を振り切るスピードが見どころ」と主将のCTB小沢壱颯。セブンズは、スピーディーな展開が最大の特徴だ。

 グラウンドは15人制と同じで、縦94~100メートル、横68~70メートル。ポジションは15人制のFW8人、バックス7人に対して、FW3人、バックス4人で構成。スクラムは1チーム3人で組む。得点はトライが5点、トライ後のゴールキックは2点、ドロップゴールは3点と、こちらも15人制と同じ。攻撃側が有利とされており、頻繁に得点が入る傾向にある。

 基本的なルールは変わらないものの、戦い方は大きく異なる。15人制は主にボールを運びながらゲイン(前進)し、エリアを取るようなイメージで試合が進むため、ルールに定められた自分より後方へのパスだけでなく、前に蹴り出すキックも時として有効。一方、7人制では相手にボールを渡してしまう可能性が高いキックは、あまり使われない。モールやラックなど15人制でよく見られる密集の攻防も、7人制ではほとんど見られない。

 攻撃時は、華麗なステップとともに相手ディフェンスの穴を付いて抜け出すラン(走りによる前進)が最大の魅力だ。7人制という特性上、守備側のディフェンスラインに手薄な部分ができやすくなるため、虚を突いて抜け出し、独走する爽快なトライも生まれやすい。井川茂雄監督は「7人が縦横無尽に広いコートを駆け回る。止まっている時間はない」。大会では1日に複数の試合を行うため、選手一人一人の豊富な運動量も求められる。

 試合時間は15人制では前後半各40分だが、7人制は基本各7分。あっという間に勝負が決まるため、試合の「流れ」は最も重視される。「一度相手にペースを握られると、そのまま最後までいってしまうことがある」と井川監督。流れ次第では戦力で劣るチームが連続トライを決めることも十分可能で、「15人制は番狂わせが起こりにくいが、7人制はよく起こる」と井川監督。試合の流れはどちらのチームにあるかを注視すれば、試合展開や戦況もつかみやすい。

 相手ディフェンスをフェイントで抜き去り、タックルもはじき飛ばしてインゴールへ一直線-。そんなシーンも少なくないセブンズ。広いグラウンドで人とボールが素早く動くたびに、きっとわくわく感を味わえるだろう。

カテゴリ: スポーツ 動画