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犬駅長の雪之丞、天国に旅立つ 長良川鉄道で人気者、駅に献花台



 長良川鉄道名誉駅長、旧名鉄美濃駅の終身名誉駅長などを務めたゴールデンレトリバーの「雪之丞(ゆきのじょう)」が5月29日早朝、14歳で死んだ。大きな体に白い毛、賢く温厚な性格の雄で、イベントでは人気を集め、かわいがられた。長良川鉄道はファンにお別れの場をと、2日から関駅に献花台を設置。飼い主の香住輝雄さん(71)=多治見市下沢町=は「こんなに愛してもらえて雪之丞は幸せ」と話した。

 雪之丞は、生後3カ月の時、輝雄さん、好江さん(67)夫妻が引き取った。「子どもや誰かを傷つけたりしないように」と根気よくしつけし、信頼関係を築き、犬の訓練競技会では、二人三脚で優勝を果たした。

 鉄道のアイドルとなる転機は2012年4月。夫妻が観光で美濃市を訪れ、旧名鉄美濃駅(同市広岡町)に立ち寄った際、雪之丞が同駅保存会の市原英之さん(69)=同市西市場=の目に留まった。「かわいくて賢くて。駅長帽をかぶせたらとても似合った」と市原さん。すぐにイベントの「一日駅長」を依頼。その後も親交が続いた。市原さんの紹介で、明知鉄道(恵那市明智町)でも一日駅長を務めることになった。

 14年は長良川鉄道の「ときどき駅長」に就任。16年の観光列車「ながら」の運行開始後は、毎週土曜日、美濃太田駅に出向き、前足を上げて発車の合図をする愛らしい姿が注目を集めた。

 「とにかく穏やかでほえた姿を見たことがない。どんなイベントもだらけず、頑張り屋さんだった」と「ながら」のチーフアテンダント船戸由香さんは話す。

 ただ、高齢となり19年の関駅での越美南線全線開通85周年記念式典が最後のイベントになった。

 2日、最初に献花したのは、NPO法人ミニ汽笛(きて)明知線の丹下俊之さん(48)=恵那市明智町=。「日本大正村でのイベントのたびに来てくれて子どもに大人気だった」と懐かしんだ。香住さん夫妻も3日に訪ね「家では甘えん坊の普通の犬だった。飼い主で幸せだった」と語った。

 献花は20日まで午前9時~午後5時に受け付ける。

カテゴリ: 動画 社会